2019年07月12日

部品の実装を始める

チューニング・システム周りの操作性の向上を目指して、チューニング・ノブで操作出来る周波数の帯域を制限することを考えている。 

VRノブをサブチューナー扱いとしてノブの可動領域を1/9以下に制限しつつ、メインのチューニングをパネルマウントタイプの半固定抵抗で行う方式だ。

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このタイプのVRTでパネルマウントタイプのものが存在することを知らなかったのだが、

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VRTとVRポットと組み合わせても、マルチ・ターンタイプのVRポットを導入するより安上がりになるところが良い。

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組み上げたチューニングシステムは、ケースの側面に取付けることになるだろう。

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VRTの間には、ファームウエアを書き換えるためのUSB端子を挟んでいる。

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裸のVRTより操作性が向上するのも良いポイントだ。

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一方、新たに設計した赤いMCU基板の実装を開始している。

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基板は2種類で、80mm幅のOSC基板にスタックするタイプと、、、

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コンパクトな筐体に対応させた75mmサイズの基板を用意した。

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新たに購入したマルチターンVRポットのサイズが想像よりも大きかったので、これを機会に3種類のVRポットのサイズを比較することにした。

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SAKAE製は奥行きがあるために、ID-292への導入は不可能だった。 ID-292にはCopal製の13φと10φサイズのVRポットで対応することになる。

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SAKAE製のVRポットはHammond製ケースで使用することになる。
posted by Yasuski at 15:50| LaVoixski

2019年07月10日

アルミ製アンテナの製作

真鍮製で重いアンテナを改良するため、アルミ材を使った新しいアンテナを試作している。

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真鍮と比べて曲げ加工の難易度は下がったが、曲がり過ぎるのが問題。

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エクステンションの末端には、10mm径のアルミスペーサーにインチサイズのネジを切ったものを挿入しているが、エクステンション用のパイプの内径9mmに合わせて加工がを行う必要がある。

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スペーサーの外周を削った後にトンカチでガンガン圧入するのだが、作業は結構大変。

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試験運用で判明したのはTNCが意外と脆弱だったことで、特にストレートアンテナのアングル付きの基台にはSMA端子をハンダで強化したものを使ったほうが良いかもしれない。

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GFRP棒のアンテナ基台に孔を開ける際に使用するジグには、内径がGFRP棒とほぼ一致するアルミ・パイプを使用している。 当初はパイプ側に加工を行わず作業していたが、パイプの側面にスリットを入れることで、素材の取り外しを容易に行えるようになった。
posted by Yasuski at 19:33| LaVoixski

電源IC周りのリファインを行う

ID-292で連発した電源周りの事故に対応した基盤が届いた。

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今回、OSC系を緑、MCU系を赤、オーディオ系を黄に基板のカラーを設定している。

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電源部の改良は、放熱が厳しいID-292専用基板に帰還ダイオードの追加を行った他、

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レギュレーターICの放熱効率を改善する目的で大口径のスルーホールを設置し、基板裏側との熱結合を促進している。

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posted by Yasuski at 19:20| LaVoixski

2019年06月19日

microSDへの書き込みルーティンの修正

怪しげな重複動作が気になっていたmicroSDへのデータ書き込みルーティンの修正を行った。 

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処理をよりスムーズな流れで行うには、条件分岐の総当りを避けて、分岐先のサブルーティンを目的毎に細分化する他、switch(x){case n: brake;}を使用して余分な条件判定をスキップさせる方法が考えられる。

まず、LEDの点滅表示を行うサブルーティンを対象となる上下のLED毎に分離した後、無駄な条件判定を取り除いた。

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次に、パラメーターを選別する条件分岐をスイッチが長押しされた段階で実行しつつ、

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対応するパラメーター毎にサブルーチンを分離し、各々がシンプルな処理を行う形にコードを改変している。

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posted by Yasuski at 10:58| LaVoixski

2019年06月16日

Exciterに倍音生成関数を追加する

今朝は、ExciterモードでTransferを行う際に参照する倍音生成パラメーターに6/7/8次倍音の計算を行う関数を追加し、

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プリセット・パラメーターの生成時に参照する倍音構成をメモリーch毎に組み替える作業を行っていたが、

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コンパイルは通るものの、起動時のチェックポイント#6で何故か起動が停止してしまう案件が発生してしまった。

チェックポイント#7はデータ容量の多いWavetableの読み込みを完了したフラグなので、ここに至らない原因はフリーなメモリーの不足が考えられる。

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オプティマイズにLTOを選択して実験してみると、RAMの使用量が95%に増える一方、チェックポイント#3で起動が停止することから、RAMの使用限界を超えたことが不具合発生の原因とほぼ確定した。

いろいろと試行錯誤した結果、コンパイル時のオプティマイザーの選択によって、動作の可否が決定されることが判っているが、プログラム・メモリーの使用量を減らすことで、RAMの使用量をダイエットできる可能性を思いついた。

そういえば、高速化を論じたフォーラムでもこの手法が奨励されていたことを思い出し、ダメ元でSmallest Code with LTOを選択した結果、RAMの使用量が93%に減少して正常な起動を確認できた。

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「Arduinoのオプティマイザは挙動が読めない」とForumでは皆が同意しているのだが、プログラムの最小化がスピードアップに繋がる場合があることを今回の作業で実感させられた。

実際、オーディオクロックを96kHzに上げても動作に支障はなく、明らかに処理スピードが向上している。 

よって、現行システムに対応するオプティマイザとして Smallest Code with LTO の選択が最適解となった。
posted by Yasuski at 06:42| LaVoixski

2019年06月12日

Exciter周りの改装を行う

使い勝手が悪かったExciterの編集機能を多少はマシに扱えそうな構造に改良した。

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今までは、円環するパラメーターとは別のパラメーターを呼び出して記録を行う仕様で、インターフェイスの配置関係がややこしく、直感から外れた操作を強いられていた。

今回はこの外れた場所にある記録スイッチをパラメーターの円環の中に組み込む作業を行っていたのだが、

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ページ毎にシーンメモリーを仕込もうと企んだ所為で、これが凄まじく手間のかかる作業となってしまった。

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新たに追加した3ch分の記録・波形選択兼用インターフェイスは、倍音選択ルーティンの最後尾に設置している。 LEDの色味にはSky/Violet/Orangeの3種類を充てた。

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今回は、記録が可能なFrequencyTransferのチャンネルを3chまで増やせたので、ソロ音源に対する音色の加工機能が強化された。

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ほぼ、全モードでシーンメモリーが可能となっているが、

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あまりにややこしい構造なので、何処かにバグが潜んでいる可能性は否定出来ない。
posted by Yasuski at 07:19| LaVoixski

2019年06月11日

MuteSwitch使用時に発生していたポップノイズの除去を行う

MuteSwitchでEnvelopeのモードを切替える際に発生していたポップノイズを除去するためにEGを使用することを思い付いた。

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今まで音声レベルの設定を1/0で固定していた部分に、Chronoで制御されたEGを追加している。

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Mode切替えのサブルーチンでは音声出力値を直接扱わず、EGをコントロールするフラグを操作している。

フェードのスピードが若干遅い感があるので、今後の運用で最適値を探っていく。
posted by Yasuski at 04:51| LaVoixski

2019年06月10日

チューニング・モードを新設する

オシレーターのチューニングを行う過程で、「キャリブレーション」という言葉がどうにもミスマッチで、誤解が生じる原因となっているようだ。 

この機会に、楽器を新規に導入する際の最初のハードルとなり得るこのモードの在り方を今一度考え直すことにした。

現状はスイッチを長押しする毎に

1:Pitchオシレーターの素の音
2:Volumeオシレーターの素の音
3:Aにあたるピッチの確認

と、モードが変遷する。

次のスイッチ短押しで

4:通常モード

に復帰する。

実装された機能を正確に表現すると、Pitch/Volume双方の素の音を拾うモードは、行為の実態を表して ”Monitoring the real Frequency” 等といった文言に改定すべきだろう。

一方、3番めに設定されているAピッチをモニターするモードだが、現状はあくまでも確認を行うだけのモードで、パラメーターを設定することが出来ない。 

そこで、ここに、Sequencerのルート音が設定出来る機構を組み込むことにしたのだが、既存のパラメーターは44.1kHzのサンプリングレートに対応させた数値に固定されているので、サンプリングレートを切り替えた場合に、当然ながらピッチが変化してしまう。 楽器をスタンドアロンで使用する場合にはある程度の誤魔化しが効きそうだが、他の楽器と絡むことを考えるとチューニングの機能は必須となってくる。 

以上の考察から、「キャリブレーション・モード」という呼称を「チューニング・モード」に改称することにした。

今回の改修では、先に解説した目玉スイッチの長押しで起動するサブルーチン3番めの長押しで選択されるモードに、Sequencerのルート音のチューニング機構を追加している。 

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対応するノブは上側の緑で、C1(仮称)の値を調整する。 

要は”ド”に合わせれば良いのだが、わざわざ業界標準な”A”にしなかった理由は、SequencerのC#SVのC0から始まるピッチ配分の仕様を優先した結果による。
posted by Yasuski at 21:01| LaVoixski

Envelopeの選択メソッド

ChoppingArpeggiatorの分岐処理を、総当りを強いられるif構文から、対象を選別後にバッサリとbrakeするswitch構文に切替えて処理時間の短縮を図ってみたが、効果はイマイチだった模様。

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条件分岐にOR(||)を使うと、処理に時間を取られることが実証されているが、これをswitchに書き換えると、記述が冗長になる一方、総当りで参照しない分だけ処理の行程が単純化される。

オプティマイズをFastestに変更した場合、コンパイル時間が1/4以下になったが、動作の違いは全く感じなかった。

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期待していた割にリザルトはイマイチどころか、96kHzのオーディオクロックを選択した場合には、ChoppingArpeggiatorが動作不能に陥っている。

Fastest + LTO + PureCodeに設定を変えて比較実験を行ったが、結果はFastest + LTOの勝ち。 Fastest + LTO + Purecord はメモリーの使用量が増えるうえに、劇的に処理が遅くなって96kHzでの運用が全く行えず、この選択肢は論外だった。

void の前に FASTRUN を記述すると若干のスピードアップが望めるということだったが、大容量のキャッシュを持つTeensy3.6ではほぼ効果は無かった模様。

結局、オプティマイゼーションのリザルトは Fastest + LTO が最速で、96kHz運用のベンチマークを難なくこなせた。 データの使用量はFastestよりも若干増えるようだ。

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Fastest + Purecord は未だ試していないが、過去の経験からあまり御利益があるようには思えず。 暇な時に実験を行ってみるか。

Pitchのオフセット固定に関しては、今のところ破綻は発生していない。
posted by Yasuski at 01:49| LaVoixski

2019年06月09日

周辺機器について・他

ミニプラグの変換ユニットを作った。

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あと、Hirose6p版が必ず必要になるが、こちらは電源入力とセットになるので、サイズは1590B辺りが妥当か。 

トランスの内装はサービス上の問題が生じるので、外部電源を使うのは規定事項だが、海外の場合220Vのアナログトランスの調達が難しく、この手の製品を組み合わせることになる。

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posted by Yasuski at 18:32| LaVoixski

キャリブレーションについて

オシレーターのキャリブレーションを行う過程で、無用な混乱が誘発される要因が判明しつつある。

オフセット値をEEPROMに登録する過程がそれで、記録を行わない仕様にコードを改変した。 設定を間違えてイレギュラーなオフセット値を印加する危険を事前に回避する策だ。

その他の機構はほぼ同じで、オシレーターのチューニングを直接モニターする機能はそのまま残している。 

現在オフセットには暫定値として21500を充てているが、

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キャリブレーションを行った場合の実測時の値は24000~26000で、

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その差分が大凡3000以上あるのが不安要素となっている。 

いまのところ問題はなさそうだが、運用試験を行いながら最適値を探っていくことになるだろう。
posted by Yasuski at 18:17| LaVoixski

2019年06月07日

MuteIndicatorの増設

Chopping Arpeggiatorにインジケーターを追加した。



フレーズのミュートを、下段ノブのLEDがヴァイオレット色で表示する仕掛け。 

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MuteSwitchのNormalモード、ArpPtn、ArpSpd、ArpNotesの各パラメーターを選択した時に表示が行われる。

Choppingモードの動作情況がイマイチ解り辛かったのが、これで解決。
posted by Yasuski at 19:50| LaVoixski

2019年06月06日

1455K120ヴァージョンの製作

ファームを書き換えて通電したシングルボード版のLEDの発色が真っ白になった。 LED真っ白はMCU死亡の象徴なので、心臓に悪い。 

この症状は明らかにポート・アサインを間違えているので、やり直し。 一応パターンの循環を確認できているので、MCUは死亡していないものと思われる。 アップロードしたコードを調べると、ONとOFFが逆転していた。 これは、MCUにLEDを直結していた試作ゼロ号機の名残なので、コードを修正した後、早々にファームを書き換えた。 

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その後も1455K120版の調整を継続しているが、次々に発生する問題に困惑している。

まずLEDの輝度設定が難しい。 Lavenderの赤味が強いので、抵抗値を修正する必要があるのだが、どうやっても赤味が勝ってしまう。 これは、電流の逆流防止&電圧降下用にシリーズ接続しているダイオードの順方向電圧のバラつきとの兼ね合いもあり、抵抗値の調整では対応しきれない。 また、抵抗値を探っている間に上側ノブの「オレンジ」が常時点灯状態になってしまった。 いきなり、ラッチアップが発生した理由がわからない。

次に、リファレンス側オシレーターの周波数が調整できない。これも原因は不明だが、VRTが死んだか、その周辺回路に短絡が発生している可能性がある。

筐体の違いで発生する発振周波数の変動値は結構大きいが、今回の大きなズレは取付方法が倒立してしまった(ID-292はフロントパネルが取り外し式)ことが最大の原因だろう。

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調整後には、また例のオシレーターのシャックリ現象が発生しているが、試運転キット3号機の経験でボディーアースを採ることで回避できたことから、アンテナ周りのグランド電位が不安定なことが原因と推測していたが、

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これがどうも完全な正解とはいえず、キャリブレーションによってオフセットを設定した後にようやくシャックリの発生を完全に抑えこむことが出来た。

オフセット値のミスマッチが原因でノイズが発生するので大凡の中心値を探る必要があるが、今まで行ったキャリブレーションの実績から20000+程度が最適値と思われる。

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結局、シャックリの原因はカウンタのオーヴァーレンジによって発生する不連続なデータによるものと結論しているが、オシレーターの動作を安定させるためにグランド周りの手当を徹底しておく。

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オレンジが常時点灯してしまうトラブルは、ロータリーエンコーダーの台座とLED回路の電流制限&逆流防止用に挿入したダイオードの脚が干渉することが原因だった。

心配していたMCU基板の断線は発生していなかった模様。

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試行錯誤の結果、赤色の抵抗値は1K程度/緑色は560Ω/青色は200Ω辺りが最適値と結論しているが、LEDは個体差が大きく、事前に順方向電圧を測定して値を微調整しなければならない。

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LEDの点滅に伴うピッチのゆらぎは再現しておらず、まずは一安心。



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posted by Yasuski at 13:18| LaVoixski

2019年06月03日

放熱の問題

連続通電4時間あまり経ったケースの温度がほんのりと温かい=39℃程度と思われるので、室温プラス9℃程度ということになるのだろうか。

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問題は、ケースに放熱板を直結してはいない点にあって、デバイスの表面温度が50℃近くなっている可能性がある。

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半導体デバイスの温度管理の不備は故障と直結するのだが、表面実装部品において基板のメッシュを使って放熱できない現状は空冷を期待するしかなく、その場合に密閉ケースという仕様を選択するのは論外だろう。

ということで、バックパネルを取り外して再度通電試験を行っているが、ボディーの加熱はほぼ無くなった。

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ただ、試運転パックの仕様としてバックパネルを開放する構造は少々心配なので、バックパネルに大穴を開ける等、現実的な放熱の手段を考えることにする。

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追記:

2時間弱通電中の3号機が再起動してしまった。 MCUに加熱によるリセットが行われた模様。 2階は日中室温がかなり高めになるが、今日あたりの気温が放熱器を導入しない場合の使用限界と思われる。

ということで、夏場を凌ぐためにMCUの放熱が必須となった。

追記2:

結局、放熱器を取り付けても空気の出口が必要になるので、とりあえず孔を開けまくった。

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ケース上面に熱気が滞留しないようにしたつもりだが、自然対流でどこまで冷やせるか、これから実験を行う。
posted by Yasuski at 22:04| LaVoixski

2019年06月02日

試運転パック(3号機)の収納メソッド・7ステップ

ケースはMGの弾薬箱。米軍のとは違って、横方向の強度が見掛け倒しなのは、いかにもドイツっぽい。

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パーツは隙間なくビシっと収まるが、収納には少々コツが要るかもしれない。
posted by Yasuski at 22:09| LaVoixski

試運転パック/試作3号機の不調を調査する続き

まず、DAC基板のグランドを、3.5mmジャックのグランドを間違えて繋げていた事が発覚した。 ジャックのスリーブがケースグランドから浮いているので音は出ていたのだが、当たり前におかしなことになる。

次に、周波数が妙に変動するオシレーターのグランド周りを調べたが、一番怪し気なTNCコネクタ周りに関しては既に対策済みだった。 

で、試しに電源をオシレーター基板に直結しようと基板の電源端子を確認したところ、何故かグランドが浮いているのを発見。

結局、またもや端子の天麩羅ハンダを発見してしまうことになったワケだが、回路が別ルートでグランド・ラインに繋がってはいたものの、接続が不安定で動作に支障が出ていたことが判った。

ついでに、厳密には動作が保証されないNOSなトランジスタ・ペアを最新の製品と交換しておいた。

この件でハッキリしたことは、例え単なるインターフェイスとしてオシレーターの差分を拾う仕組みであっても、オシレーターそのものの安定度(波形のシェイプを含めた)はデジタルな出音に対しても大いに影響を与えるということだった。

基板を組み直した後は全てが問題なく動作している。 試運転パックはより堅牢に造る必要があるので、これから連日の通電試験を行っていく予定。
posted by Yasuski at 22:04| LaVoixski

DACの転送スピードの限界(追試)

試奏キット(3号機)のDACの調子が悪く、ノイズが無視できないレベルで出力に乗ってくる。 

原因をDAC周りの変更と捉えるのが素直な解釈なので、取り除いていたNOPを戻すことになった。

結果、ノイズは消滅したが、不具合の原因はチップのロットによる(Suffixの可能性も)動作限界の違い、もしくは配線の取り回しと思われる。 

ちなみに、1号/2号は問題なく動いているが、搭載しているのは共に75mm規格のDACボードで、仕様はほぼ同じ。 

残るは、ID-292用のシングルボードの反応だが、こちらの配線は最短距離なので、もしもこれが正常に動かなかった場合、原因はチップによるものと判定してもよいだろう。

ということで、この件は追試が必要になってきた。
posted by Yasuski at 08:46| LaVoixski

2019年06月01日

choppingArpeggiator

Arpeggiatorのコードを再確認する過程で、Arpeggiatorにミュート機能を付加したアドレスの存在を失念していたことに気付いた。

ので、早速これをEnvelopeControlに応用することを思い付き、実装を始めた。

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Arpeggiatorのフレーズを格納したメモリーのアドレス#17から#20は、元々フレーズを任意のタイミングでミュートするために準備していたのだが、ミュートを行う手法が「ピッチの値に”0”を割り当てる」という野蛮な方法だったために、クリック音が大きくなり過ぎて実用不可と判断、そのまま放置していた経過があった。

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今回行った作業は、休符にあたる「@=ゼロ」を感知した時点で、LFO用に製作したミュート機構が起動するようにコードを改変することで、機能単体ではクリック音の発生を軽減しつつ確実に動作させることが出来た。

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問題はLFOモードとの共存で、条件分岐の設定を行うと何故か片方の機能が動作不能に陥ってしまう現象に悩まされることになった。

解決法を試行錯誤した結果、if構文の最初の段階で大まかな条件分岐をネストし、分岐の内部で更に条件を判断するという手法を採ることになった。 優先順位はLFOが優位で、ノーマル/ピッチベンドモード選択時にchoppingArpeggiatorの作動が可能としている。

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Arpeggiatorのミュート機能はArpeggiatorのフレーズ選択アドレス#17~#20を選択すると自動的に機能がアクティヴェートされる。 

休符を含んだテクストファイルは以下のように記述する。

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後ほど画像をアップロードする予定だが、撮影の過程でなかなかに面白い効果が得られることが判明した一方、フレーズを仕込む段階から構想を練る必要性を実感させられた。
posted by Yasuski at 18:21| LaVoixski

2019年05月31日

DACへのデータ転送ルーチンをリファインする

今日はDACの転送スピードの限界を試す実験を行っている。

まず、データ送信ルーティン内でNOPを使ってクロックの幅を調整していた部分を全て撤廃した場合には、データが全く受け付けられないことが判明した。

次の実験では、NOP処理のうちクロックの幅を設定している部分だけを復活させてみたが(ビット・データ送信終了後にワンセンテンスの暇を稼いでいたNOPの方を取除いた)こちらはDACの稼動を確認できた。

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MCUのNOP1発が消費する時間は大凡で30から40ns程度と言われているが、概算で30ns×16step=480ns ×3(DAC)=1.5us以上の時間を稼げるわけで、これはそのまま処理時間のマージンに加算される。

処理に時間を割かれるプロセスで一番明瞭なのがDACにデータを転送するルーティンで、DMAを使ってバックグラウンドで送信するのが最もスマートな方法だろう。 

ただし、この手法には問題があって、バックグラウンドで信号を出力できる端子が限られてしまうのと、そもそもメモリーから直接転送を行うためのノウハウが欠けているために、現在は採用を見合わせている状態だ。
posted by Yasuski at 12:59| LaVoixski

2019年05月28日

FPUのアクティベーション

SDRの記事を読んでいる過程で、以前行ったはずのFPUのアクティベーションを失敗している可能性に気付き、今一度確認を行ったところ、arm_math.h file の該当する箇所に、#define __FPU_USED 0 と記述されていて、これはFPUのアクティベーションが行われていないことを示しているようだ。 つまり、期待していた浮動小数点演算が効率的に行われていなかったということになる。

作業の内容は、CMSIS v4.5.0 library のなかから該当するファイルをArduinoIDEに導入しつつ、arm_math.h file の記述を一部改変するだけなので、それほど手間は掛からない。

ファイルの導入後、スケッチに #include  を書き加えて実機で試験を行ったところ、96kHzのオーディオクロックでは動作不能だった項目を熟せたことから、処理が確実に行われていることを確認できた。

残念ながら、一番重い処理を完全に熟すことは出来なかったが、それでもモードを選択した瞬間に動作がフリーズしてしまう現象が全てのモード下で回避されるようになった。

導入以前は、低いサンプリングレートで運用している場合であっても「処理時間が足りない」状況が散見されていたが、強制的にインターラプトが掛かって処理が中断されていたところに余裕ができて「辻褄が合うようになった」結果、音質を向上させることが出来た。 この成果は非常に大きなものだ。

FPUによる処理が行われるようになって音質が安定したので、ベーシックな使い方(起動後にアクセスしやすいポイントという意味合いも兼ねて)を例示する動画を作成した。



パラメーターの操作は最小限に、左手の動きで出来る表現をクローズアップした画像で解説したつもり。

ディストーション(非線形処理)の過渡特性はアナログ回路であっても調整が難しいが、これをデジタルで再現するのはそこそこハードルが高い作業で、この動画ではその閾値辺りの運用例を示している。

弱音からの立ち上がりには、非線形処理のアルゴリズムを組む以前に、オシレーターの安定度や周波数検知回路のチューニングが絡んでくる。

難易度が高いオシレーターのチューニング・メソッドをなんとかまとめてみたが、ニュアンスが伝わっているだろうか。



デモジュレートされたPWM波形の周波数と出音の関係がイコールではないことに注意して欲しい。 オシレーターの差分から発生したビートの周波数の幅は、音階にして1オクターヴ程度しかない。 オシレーターの周波数の差分から生成されたビートを、あくまでも制御信号として使用している情況がよく解ると思う。

Transitionは実際に操作を行うと直感的にその効果を体験できる機能だが、殆ど世間では共有されていない概念なので、映像資料からはその動作原理を想像することが難しい。 これは特に波形を視認しないとその効果を理解できない要素かもしれない。



抽象的な動作原理をすこしでも理解できるように、一連の操作を行った時の出力波形の変化を記録した。
posted by Yasuski at 00:06| LaVoixski