2021年09月28日

受光素子HFBR2412の配線ミスを発見する

部品の到着を待つ空き時間に試験を行おうとadatブリッジ基盤を眺めていて重大な設計ミスを発見した。

HFBRreceiver4622Sch.png
 
この参考回路の記述が正しいのだが、プリントパターンを確認したところ、受光素子から出力される信号が逆相で接続されているようだ。 ミスの原因は、回路構成とデバイスの選択を2重に思い違えていたことで、その所為で不毛な作業を繰り返すことになってしまった。

まず、使用しているデバイスを勘違いしたのが最初のミスで、adat規格に対応できる通信速度を検討した結果、アナログレシーバーを選択していたのが、

HFBR24X6.png

HFBRのアプリケーションノートに記載されていた「遅い方のTTL出力のモデルを使った通信回路」を勘違して参照した結果、基盤の配線を間違えることになった。

Screen Shot 2021-09-28 at 4.38.29.png

HFBR系のデバイスは似たような型番のモデルのピン配置が2番と6番で反転するという非常に嫌らしい設計で、まずはこの罠に嵌まった形になるのだが、自らの注意不足は否めない。

次に、実際に使用しているデバイスの刻印を読み間違えるという、またしても信じられないミスを連発した結果、折角修正を行った基盤を元の間違えた状態に戻すという無駄な作業を行い、それに気付いて再修正を繰り返すという作業に2時間余が費やされることになった。

失敗の最大の原因は、プロジェクトを放置した結果の忘却にあるので、記憶が鮮明なうちに修正を行うことにした。

HFBR_4622finalRouting.png

配線の修正箇所は、受光素子の出力・2番ピンからクオンタイザーICの入力・4番ピンにコンデンサを介して接続している部分で、修正が可能なプリントパターンだったことが幸いしている。

4622_soic16.png

配線が直線的で単純なシェイプになった分、微々たるものではあるが修正前よりも信号の通りが良くなる筈だ。

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実際に配線をやり直した箇所は写真中央の4x2のランドの部分で、表側と裏側の誤配線をルーターを使って切断した後、裏面から極細のワイヤーで修正を行っている。

それにしても、受光素子の出力を受けるICが「量子化器」とは物々しいネーミングだ。

実は、同じ間違いをテルミンのオーディオ基盤でもやらかしているのだが、

IMG_20210928_113646073.jpg

こちらはそもそも「DACが使えない」という笑えない話になっている。 赤が追加発注を行った修正版。

ヤバいのは、この過程を経てもなお「間違いを間違って記憶していた」ことで、中期記憶の減退を感じてしまう。
posted by Yasuski at 13:17| ADAT

2017年08月25日

adat@Decorderの実装1台目

導入した音声テスターは、実装したDAC自体に不良品の疑いがあり、DACが稼働しない原因の検証作業は全く進まなかった。

不良部品の共通点として、音声出力端子のバイアス電圧が通常はVCCの1/2であるべきところが0Vから1V程度と異常値を示していた。

結局、完成した基板は8枚中2枚に過ぎず、かなり厳しいリザルトとなってしまった。 また、半稼動状態の1枚からは無音時に限って謎のノイズが発生しているが、こちらも原因は不明。

追加のDACを10個発注しておいたが、事前に素子の状態を調べるべく、検証用のパーツを追加で発注しておいた。

SOIC16TestSocketAdapter.jpg

で、稼動状態にある2枚の基板のうち「モノラル仕様」で組んでいたものをステレオ仕様に改修し、これをパワードモニターに実装した。



結果は問題なく動作しているようだ。

posted by Yasuski at 14:02| ADAT

2017年08月24日

adat@DACの不調

DAC回路周辺の追加調査を行ったところ、なんとDACそれ自体の品質が疑わしいことが判明した。

まず最初に健全性が証明されている基板に、先日製作した検証用のDACを並列に追加してみたところ、比較の対象とした本体側からは問題なく音声が再生される一方、検証用のDACから全く音が出て来ない。 

試しに不調なDACの音声出力端子のバイアス電圧を測ってみたところ、これらは規定値と思われる1/2VCCを示しておらず、DACそれ自体の不良が疑わしくなってきた。

次に電源ラインを配線していなかった残りの基板に結線を行って調査したが、3個製作したステレオ再生系基板のうち。1個が健在/1個は音声を再生するものの無音時に妙なノイズが発生/残りは沈黙、、、というリザルトだった。

つまり、製作した全基板のうち稼働率は25%ということで、かなりツライ結果になってしまった。

仕方がないのでダメ元で追加のDACを発注しているが、本番に間に合うかどうかは怪しいところだ。 もちろん、新たに購入した部品が動作するという保証も無く最早あきらめモードな雰囲気に飲み込まれつつあるのが悲しい。
posted by Yasuski at 03:36| ADAT

2017年08月21日

adat@トラブルシューティング用DAC基板の製作

ストックしていたAL1201を搭載したオーディオ回路を検査するためのテスト基板を製作した。

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出力LPFを除いて、ほぼパーツは全部載せ状態にしてある。

0402サイズのコンデンサの取り付け作業は大変で、なかなか慣れることが出来ない。

配線は、V+を8/16番、WCKを11番、DINを9番、GNDを10番、バランス出力のLchを1/2番、Rchを19/20番に接続する。
posted by Yasuski at 12:06| ADAT

adat@基盤の不具合を調査するも原因を特定できない

今日は数時間掛けて稼働状態にあるDAC基盤と動かないものの差分を調べていたが、どうも伝送されるデータラインの電圧に問題がありそうな雰囲気で、トラブルを抱えた基板のデータラインの電圧をテスターでラフに測定(センシング動作が遅いために結果として積分になる)すると、通常は到達する2Vのレベルに達していないことが判った。 オシロスコープではその差を判別できなかったが、要は動かない基盤のロジックレベルが稼働するものと比べて低いように見える。

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WCKに関しては、データラインよりも変化の速度が遅いために、稼働/不稼働の両基板ともテスターによる測定値は2.4V近辺を表示している。 波形にも殆ど差異はなかったが、

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不稼働な基板には若干のバウンシングが見られた。

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また、DCレベルが不安定な波形を見る限りでは、もしかすると電源の発振による影響の可能性がありそうだが、稼働状態の基盤との物理的な差分は発見出来なかった。

一方、1枚の基板で発覚したadatDecoderの不調の原因は単純に設定端子FMT00/01の短絡によるものだった。  なんとも情けない原因でそこそこ値の張るチップを1個犠牲にしてしまったことになるが、他の基板にも同様の不具合が散見される(BCKの出力形態が異なった状態にプリセットされていた)ことから、

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基板製作のクオリティー自体が怪しいというなんともやるせない情況が判明しつつある。

結局、何が原因なのか判明しない現状だが、DACチップを一個犠牲にして観測用の基盤を作るのがベストっぽい。
posted by Yasuski at 01:23| ADAT

2017年08月19日

adat@音声の出力を確認できた



やっと音が出た。 データストリームを選別するスイッチもちゃんと動いている。 音声の送信はKYMAから8ch分の異なる内容の信号をadat経由で行った。 DACからのアナログ再生信号は、RMEのアナログ入力に返して音声を確認いる。

製作したDAC基板5枚のウチ一枚=勝率2割はアベレージが低過ぎるが、一連のバルク品っぽいICがぶっ飛んでた可能性は否定出来ない。

実権終了後に稼働した基板と不具合の発生している基板の差分を調べたところ、本来は接続されているはずのMID端子のバイパス用コンデンサ(矢印の部分)のハンダ付けを忘れていたことが発覚した。 

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これが「稼働した原因」と考えると、SMDコンデンサそのものの不具合が疑われることになってくる、、、。

タンタルコンの破損の例もあることから、やはりバルク品の、特に部品に表示がなされないコンデンサー系の調達は危険と判断したほうが良いのだろう。

ちなみに、adatDecoderとDACにも不具合を発見して、これを取り除いている。 DecoderとDACは共に2個予備があるので、壊れたICを入れ替えておいた。 同時に、DAC周りの怪しげなコンデンサーを全廃している。 
posted by Yasuski at 11:41| ADAT

2017年08月18日

adat@DACから音声が出力されない問題

パワードモニターへの実装をタンタルコンデンサーの短絡に因って失敗して以来ケチがつき続けているadatフォーマットによるシリアル音声伝送計画だが、電源周りのトラブルをフィックスして再実装を試みるも何故かDACが動作しない。

バグを順番に潰す過程で、まずはデータラインのループを作って復調が行われているか確認したところ、TOSLINKのブリッジは正常に動作している模様。

次は肝心のHFBR系の中継を確認するが、最終的にはTOSLINKで再変調する形になってしまうのがややこしい。

これには最初に作った「全部載せ基盤」を使うのが良いのだが、専用の電源を準備しなければならない。

adat再生システムの製作に関する現時点の情況を整理すると、、、

1)TOSLINKからHFBRへのデータコンバートが行えている。
2)HFBR同士の通信もOK。
3)HFBRで復調したデータをTOSLINKで再送信するパターンも問題なし。

以上のことから、adatフォーマットの物理通信規格の変換は成功している模様。

4)ワードクロックとデータの復調をチェックしたところ、何れもオシロスコープで信号を確認できている。

が、不思議な事に、DACからの再生は一切行えていない。 

5)データクロックの切り替えを失敗している可能性を考えて試しにラインを直結してみたが、依然としてDACから音声信号は出力されない。

6)adatデコーダから出力される信号をチェックしたが、何れもそれっぽい波形を確認している。

7)OpAmpの故障は発生していない。

8)電源電圧は正常。

9)DAC出力に接続したタンタルコンデンサーの破壊の可能性を考えたが、これも不具合は確認できず。

10)オーディオフォーマットのマッチングミスを考えて、自作ADからの出力を受けてみたが、こちらも反応は無し。

以上、原因を特定出来ず完全に手詰まりの状態となっている。 

残る検証すべきファクターは、受け側のフォーマット設定をミスっている可能性と、HFBRとadatデコーダーのミスマッチだが、これを試す前にバッテリーの電源が切れて今晩の確認作業は終了することになった。 HFBRのミスマッチは、TOSLINK受けでデータの再生を行うことでテストが可能だが、実証には全部載せ基盤の配線を行う必要がある。

ということで、残念ながら現況を見る限り、adat再生システムのライヴへの導入はほぼ絶望的な雰囲気になりつつある。

目視が確実ということで、オシロスコープでadatDecoderからの出力を確認している。



観測したのは再生データストリームの3/4chで、画像のように信号のオンオフに反応している。 3chに続いて4chをオンにすると、WCK1周期分の波形が変化していることが判る。

同時にデータ・セレクターの稼動状態を確認しているが、こちらも正常に動作していた。

懸案だったEncoder側のデータ送出の設定は基板設計上のデフォルトの状態で「左詰め」だった。 試しにDecoder側の設定を右詰めに変更してみたが、オーディオ信号の再生は行われなかった。
 
左詰め設定を戻して波形を観測してみると、データストリームの状態は波形が変わるだけで停止されることはなかった。 フォーマットの変換は出力をミュートすることなく機械的に行われるようだ。
posted by Yasuski at 12:57| ADAT

2017年07月25日

ADAT@VSM300XTにアルミ製バックパネルを取付ける

手持ちの7つのパワードモニターのうち、調達の関係で購入したイレギュラーな存在が2基のVSM300XT。付加価値を盛ったこのモデルのバックパネルは構造が複雑で、Neutrikのパネルマウントを2個装着するスペースが無く、オリジナルからの転用が難しい。 

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そこで、アルミ板を切り出してゼロからパネルを構築することになった。

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アルミの板厚は2mmで、程よい強度と工作性のバランスが取れている。 ここに、まずはRCA端子用を分解したNeutrikのパネルマウント端子を取り付ける。

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ネジ穴に誤差が生じたためにルーターで修正を行うことになったが、とりあえず裏側からナットの補強を行うことナシで固定が完了している。

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最初に手持ちのUSBパネルマウントを改造したパーツの外形が合わず、仕方なく追加発注を行うことになった。

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孔開けは新しく購入したホールソウを使ったが、中心のドリル径が小さくて使い易かった。 今後ホールソウを購入する場合は、支持ドリルの径をチェックすることにしよう。

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posted by Yasuski at 00:43| ADAT

2017年07月23日

ADAT@パワードモニターにDACボードを取り付ける

まず、パワードモニター背面の入力ポートにパネルマウント用の基台を取り付けた。 基台の取り付けには新たに取り付け孔を空ける必要があるが、コーナーのネジを取り付けて仮固定した後、もう一方の位置決めを行う行程を守ること。 これを怠ると、孔開けの位置が微妙にズレてしまう。 なお、新たに開けた孔の位置がオリジナルと近接しすぎた場合は、裏面からナットを使って固定する必要がある。

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予想以上に基板と放熱アングルのクリアランスが厳しく、ガラステープによる絶縁が必要となった。

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仮組みなので正確な取り付け位置ではないが、ご覧のようにクリアランスは殆ど無い。

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一方、ペンディングしていた電源電圧の測定を行ったところ、プリアンプの電源ラインには±15Vが供給されていた。 電源はライン上にカスケード接続されたダイオードで電圧を降下させて、±12Vで運用されている。マイナス側が15.4Vと若干精度が甘いが、このままで使用が可能なレベルだろう。

問題はパワーアンプに供給される電源ラインで、プラス側が5V、マイナス側が-45Vととアンバランスな構成で、このままではコンベンショナルなアンプ回路に使用できない。 VSM300XTはパワーアンプを換装する構想なので、バランスの取れた電源が必要だ。

オリジナルの回路構成を解析するためにWebを検索したところ、それらしい回路図を発見した。

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これは、フライバック/レギュレーターを使ってパワーアンプ駆動用の電圧を生成する回路で、パワーアンプ基板の右半分にこれが実装されているようだ。

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特徴的なコンデンサの値から回路構成を確認、フライバックレギュレータが使用されていることが確定した。

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ということで、今回はパワーアンプのリプレイスは中止、オリジナルの回路を使用することに計画を変更した。

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posted by Yasuski at 06:41| ADAT

2017年07月17日

ADAT@ToneControl基板の設計

しばらく寝かせてバグの発覚を待つ。

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回路の少変更が予想されるので、予備のランドを80個分用意している。

トーンコントロール基板はSubWoofer用にも転用できるので、LPFの効きが悪い場合はこれを追加しよう。
posted by Yasuski at 06:26| ADAT

2017年07月15日

ADAT@decoder基板のパネルへの実装

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オプティカル・インターフェイス全部載せヴァージョンのADATdecoder基板を、パネルに実装した。

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パネルを取り付けるサブウーファ・ユニットは演奏者の手元に置き、TOSLINKから62.5/125への通信フォーマット変換器として使用する用法を想定している。

DAC基板に行うデフォルトの設定は、TOSLINKで受信したADAT信号をフォーマット変換してHFBR1414から送信を行う形となる。 録音及びエフェクトセンド端子として使用できるように、TOSLINKのパラアウトを2ch用意している。 Phone端子は、予備チャンネルからのアナログ信号を出力する。 VRはアンプの入力レベルを設定する。 ロータリータイプのデジタルスイッチは受信チャンネルの設定用だが、通常は7/8に固定する。 サブウーファCHは8番となる。 サブウーファを運用するためのLPFの実装が未了なので、フィルターの追加を忘れないこと。

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取付角度に誤差が生じているので、無理矢理に実装しているHFBR系列の断線がないか確認しなければならない。

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仮組みしたサブウーファをバラしているところだが、バッフル板に使った合板が湿気で狂い始めていたのか取り外しにかなり手間取らされた。 狂いと劣化対策に瞬間接着剤の含浸を行っておいたほうが良い雰囲気だが、手間と出費を考えると最初から硬めの木を使った方が良い。

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贅沢でギターアンプのバッフル板に唐木を使っていたが、湿度に拠って生じる「狂い」の問題を考えた場合、唐木の選択は正解だったと思う。

試しに、木材のサクイ部分にアロンアルファを含浸させてみたところ、白煙をあげていた。 材が相当な湿気を含んでいたと思われるが、これを教訓に今後は安い合板を使わない方針。

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裏面を見ると非常に荒い仕上がりで、経年劣化の影響が心配になる。 ポロポロと崩壊する兆しが見られるので、目止めのためバッフル板に瞬間接着剤を含浸した後、仮止めだったスピーカーをナットを噛ませて再固定した。 後に緩み止めの処置を行う予定。

問題は、バッフル板のサイズがギチギチなことで、これを組み付けた後は故障時の分解がほぼ不可能になってしまう。 サービス性を考えるとこれはマズいので、バッフル板を取外すための支点となる「ハンドル」を取り付けることを考えているが、まずは遊んでいる単体のハンドルを捜索しなければならない。

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DAC基板をパワードモニターに仮実装してみたが、(SMDと較べて)巨大な出力コンデンサが放熱アングルと干渉することが判明。  不具合が発生した原因は、当初の予定からアングル放熱板の実装方向を倒置したことにあるのだが、DACに部品を実装したのは倒置を行った後なので自分の中で情報をアップデートしきれなかったのが失敗の原因。  スピーカーユニットのアップグレードを考えて放熱板を倒置しているわけだが、この分ではこちらのクリアランスチェックも怪しい感触である。

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仮実装ではかろうじてクリアランスを確保できたが、パネルマウントの基台は筐体外側から取り付けるので、問題はない。 他に、SubWooferのバッフル板をリリースするためのハンドル取り付け用スペーサーの加工等の作業を行ったが、暑過ぎるのと右肩の疼痛が酷くなってきたので、今日の作業はこの辺でひとまず終了。
posted by Yasuski at 21:48| ADAT

2017年07月09日

ADAT@Decoder基板がほぼ完成する

画像は、サブウーファーユニットに内装する予定のオプティカル系を全部載せした基板。 DAコンバーターから送り出されたADAT信号をTORX-176で受けた後、HFBR-1414で再変調を掛けてTOSLINK→STコネクタにケーブルフォーマットの変換を行う。

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オーディオアウトにはリードタイプのOSコンを実装している。 

一方、製作の過程でDACの出力をカップリングする部分の規格に合うリード型コンデンサの欠品が発覚、代わりに在庫していたSMDの電解コンを基板裏に取り付けた。 ただ、これの耐圧がギリ故に部品の破損が心配なので、動作試験時には入念にチェックを行った方が良いだろう。

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ADATのDecoderICが欠品していたため、足らない分の基板3枚の組み立てはペンディング中。光学ユニット、及びリードタイプの部品の取り付けは部品が到着してから行う予定。

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DACはAlesisのAL1201G、オーディオオペアンプにはOPA1662を使用している。 ステレオ運用が可能な基板は3枚で、うち1枚はサブウーファーに、残りの2枚はイコライザー基板を装備したVSM300XTベースのパワードモニターに実装する予定。 残りの基板は部品点数を減らすためにモノラル仕様とした。

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DACのカップリング・コンデンサーは基板裏に配置した。

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基板は、ピンの実装を行えばほぼ完成するが、前述したADATデコーダが欠品している3枚組に関しては作業は行っていないのと、Neutrikのパネルマウント台座を手配しないといけない。

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300W出力の中華製アンプキットを購入して、試験的に導入する予定。 基盤のサイズはかなり小さく、コレを使用することでスピーカー背面のクリアランスを確保できそうだ。

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ICの取り付けは、アルミ角棒でアンプデバイスをサンドイッチする方法で行う。絶縁には放熱用両面テープを使用する。

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300W出力は過大なので、何らかの方法でリミットを効かせたほうが良いだろう。

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アンプの取り付けにはM3サイズの皿ネジを使用する予定。 放熱アングルに空けられた元穴を使えばスマートに接続を行える。
posted by Yasuski at 21:31| ADAT

2017年06月18日

T.C.Helicon/VSMx00/XTの電源/パワーアンプの解析(1)

6.5吋のCoaxialスピーカーを調べていたところ、珍しくebayが最安値だった。 

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PA用途を考えて200W程度までパワーを突っ込める製品を探すと、どうしても$200を超えてしまうのが難。

オリジナルは一見して奥行きが浅いことが判る。

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マウントが4点止めなので、6点系と互換性を持たせるにはスペーサーが必要だが、スペーサー挿入分のクリアランスが削られてしまうのが痛い。

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スピーカー台座は両方共に取り外す方向で検討している。

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マグネットが薄い典型的な安スピーカーのシェイプといえよう。

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アプリケーションノートによると、単純に電源を供給するのではなく、アンプのフィードバック制御を行っているようだ。

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電源とアンプの2階建て構造だが、これを分解して配置をやり直すことでクリアランスを確保する計画。

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リボンケーブルは、アンプを制御するための回線。

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電源の放熱システムは作業工程を減らすためか部品が直接取り付けられていないのがラッキーで、簡単にバラせる雰囲気だ。

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アンプ側の放熱板も半導体に放熱ブロックを取り付けるユニット化が行われていて、こちらも簡単に分解できそう。

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半導体は、放熱ブロックに固定されている。

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切り取った余分な板は、底板に貼り付けて台座に利用してもよい。

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多分アンプの制御系がまとめられているボード。

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スピーカー購入の是非は、クリアランスの確保を行うためのパーツ配置替えを実験した後に決定するが、まずは放熱板のデザインを行わなければならない。

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作業のプライオリティーとしては、DACの実装と平行してクリアランスを稼ぐために電源/アンプ部の実装形態をリファインすることになるが、後者が無効な場合は残りのスピーカーへのDACの実装を優先していく。

現在分解しているスピーカーは300XTが2台と200XTが1台で、このうち300XTは専用のバックパネルを作り直しているところ。 300XTは同時に電源/パワーアンプの分解を1台分完了している。

300XTをイジる過程で発生するの問題は、EQ等の余分なコントロール回路の再設計だが、この部分を素通しにして、回路を組むというのもアリ。 

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ただし、最も結果を速く出せるチョイスは、XT200の電源をバラしつつ、DACを実装する組み合わせなので、とにかくDACの回路を優先して製作することが望ましい。
posted by Yasuski at 16:46| ADAT

2017年06月17日

VSM200XTを分解する

バックパネルの入力回路は至ってシンプルで、

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フロントの基板台座はこんな感じで回路が省略されている。

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基板は入力バッファーとレベル調整の為のヴォリュームポットとレベル監視LEDを駆動する回路で構成されている簡素なもの。

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バックパネルもシンプル。 必要となる作業は、Neutrikのパネルマウントを固定するネジの孔開けだけ。

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一方、VSM300XTの方は、部品が微妙にオフセットされているためにOpticalUnitの実装を行うスペースは無く、バックパネルの改造は難しい。

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仕方がないので、アルミ板からパネルを切り出すことにした。

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実装されているスピーカーは13ドルの安物なので、、、

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将来的には6.5吋のマトモなモデルに交換したいところだが、、、

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その場合は、スピーカーとパワーアンプのクリアランスの確認と、スピーカー側にマウント用の孔を4つ開け直す必要がある。

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スペースに余裕が無い場合に必要とされる改造は、

1)電源の実装形態を変更してスピーカーのクリアランスを確保
2)新たに300W程度のパワーアンプに積み替える
3)LCネットワークを組んでTWを駆動する
4)バイアンプ構成を取る場合は、アンプの出力を抑えたものを選択する

といった感じになるだろうか。

posted by Yasuski at 13:45| ADAT

2017年06月10日

ADAT@パワードスピーカーのコントロール基板を取外す

固着していたインジケーター固定用の接着剤を剥離してコントロール回路が取り付けられているプラスティック製のサブフレームを取外した。

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基板は入れ替えることになるが、EQ等実装する回路の詳細は未定。 現時点で考えているのは、DACのチャンネル選択とミュート機能、Volume(DACと外部入力)位だが、将来性を考えた場合EQ組み込んだ方が良さそうだ。 基板は機能が異なるVSM200XTの内部を確認してから製作すべきだろう。

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同軸スピーカーにリプレイスする場合は、クリアランスが問題となる電源・パワーアンプ部を交換する必要に迫られる可能性が高い。 電源部を残して別途パワーアンプを追加する場合、TwitterとWooferの接続方式によって回路の構成が変わってくる。 モノアンプ+ネットワーク回路にはゲイン可変型のEQを採用するが、バイアンプ構成の場合EQは固定で調整をアンプの入力レベルで行うことになる。

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posted by Yasuski at 13:19| ADAT

2017年06月09日

ADAT@パワードスピーカーを分解してみた

オリジナルのスピーカーはTannoy製フルレンジだが、これは同軸タイプに交換したいところ。 その場合はTw用のアンプを増設する必要がある。

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前面のEQを含んだコントロール回路はプラ製のサブフレームにネジ止めされているが、これが接着剤によって補助的に固定されているために、簡単には取り外しが出来そうにない。

こちらは、スピーカーの背面部。

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スイッチング電源とパワーアンプが2階建てになったフレームと、入力端子をまとめた背面パネルで構成されている。

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パワーアンプSTA575は専用のドライバーSTABP01Dとコンビで運用するタイプのデバイスで、BTL接続を行って定格出力200Wを確保している。  

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背面の基板のみでスタンドアロン型の運用が可能と思われるが、オリジナルの回路を取り払う場合はアンプの入力レベル等の仕様を調査する必要がある。

アンプを増設する分の電力面の余裕は無さそうなので、バイアンプ化する場合はスイッチング電源の追加は必須。 

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パワーアンプと入力部は直結されておらず、一旦前面の回路に送られた信号が4pコネクターによってリターンされてくるようだ。 

こちらは、入力パネルと基板。

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5532を使っていることから音質にはそれなりに気を使っている感じがするが、

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その一方でコンデンサーをケチっているのはコスト面で仕方の無い選択なのだろうか。

4pコネクターは電源と信号をハンドリングしているようにみえるが、現時点では回路を分析しておらず詳細は不明。

キャスト製の筐体は素材としては最高で、

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出来ればエンクロージャーだけ欲しい。 
posted by Yasuski at 20:27| ADAT

2017年06月06日

ADAT@パワードスピーカーへの実装を考える

実装スペースには余裕があるのだが、、、

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端子のマウントに手間取りそう。

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posted by Yasuski at 22:41| ADAT

ADAT@オプティカルデバイスの取り付け基台2

Neutrik製RCAパネルマウントがあらゆる意味で最適解だった。

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基板への干渉は最小限で、クリアランスは全く問題なし。

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posted by Yasuski at 22:33| ADAT

2017年06月05日

ADAT@オプティカルデバイスの取り付け基台を試作する

Neutrik製FWパネルマウントのハウジングにGFRPパネルのアダプターを取り付けてHFBR-1414/2416の基台を製作した。

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クリアランスはほぼOKで、機材の搬送中に予想される端子の折損事故はある程度防げると思う。

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FWパネルマウントは偶々うちに転がっていたものを転用したもので、より価格の低いRCA端子用のパネルマウントの使用を計画しているが、問題は基台がFW系とは若干異なる構造で同様のクリアランスを確保できるかどうか判らないところ。 

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RCAの基台はより単純なシェイプなので部品の追加や加工が必要無さそうな点に希望がある。

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ダメ元でも汎用性の高い素材なので、ひとまず送料がクリアされる程度の個数を購入して様子を見ることにしよう。
posted by Yasuski at 15:52| ADAT

2017年06月01日

HFBR規格でADATフォーマットの送受信に成功する

光ファイバーの受信回路を今一度精査した結果、入力アンプのバランス受け端子の片側がV+に干渉していたことが判明、

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短絡の原因を取り除いたところ、62.5/125規格/ケーブル長5mの光ファイバーケーブルで動作を確認できた。

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残念ながらケーブル長40mの駆動は行えなかった。 試しにLEDの駆動電力を上げてRLを60Ω程度に調整してみたが、それでもケーブルを駆動できない。 理論上は数百メートル以上の伝達が可能な筈なので、送受信どちらかのデバイスの損傷を含めて、回路のチェックを行わなければならない。

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ちなみに、電流制限抵抗を60Ωまで減らした場合の発熱が気になった。電流の消費が大きくなる場合は電力規格を1/4W以上に上げた方が良いだろう。

追記:

40Mケーブルの不調はケーブルの通信規格を間違えたために発生していたことが判明した。 現用しているデバイスで通信に使用できるのは、マルチモード対応の62.5/125系のみ。 

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ケーブルの色はオレンジで統一されている。 

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黄色は9/125のシングルモードなので使用不可。

追記2:

修正版の基板にはML4622を使った受信回路を採用する予定。 部品点数を減らすのが目的だが、同時にオーディオ回路の単電源化を進めたい。
posted by Yasuski at 17:30| ADAT