2017年04月13日

KYMA7.12 Update

KYMAの新版が出たので、早速インストールしようとしたところ、

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http://news.symbolicsound.com/2017/04/kyma-7-12-sound-design-software-update/

”ファイルが壊れている”とのアラートが出てアップデートの作業がストップした。

該当ファイルが何故壊れたのか原因は判らないが、他のドライヴで問題が発生しなかったファイル群をコッピってシステムを入れ替えたところ、問題は解決した。

が、肝心のTimelineが作動不能に陥ってしまい、午前中は例のオブジェクト並べ替えの黒魔術を行うことになったが、今回はどうやっても上手くいかない。

仕方なくオブジェクトのラインを1つ減らして現在はアラートなしの状態で稼働しているが、オプティマイズの作法が微妙に変わったために、会得した黒魔術が通用しなくなってしまった。

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つまり、オプティマイズの性能が上がった反面、誤魔化しが効かなくなったということで、アラートが出てもなんとか動くというテキトーさが薄れた結果、動作限界の境界線がクリティカルになってしまったという、有り難いのかどうか判断が微妙な今回のアップデートであった。

Screen Shot 2017-04-14 at 1.14.31 PM.png

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posted by Yasuski at 14:57| Symbolic Sound Kyma

2016年03月21日

BassSequencer



Kyma7では、ステップシーケンサーの仕様が以前と激変しているので、使用には発想の転換が必要だ。 当然ながら、作り置いたTimelineのPresetをそのままで使うことは出来ない。

例えば、Sequencerオブジェクト単体では、レガートを演奏した直後に短いパッセージを挿入する(−・・のような)フレーズを構成することが難しくなった。 これを実現するためには、短いパッセージを再生するために別ユニットを用意して、音源を直接ドライヴする必要がある。

幸いなことに、このパッセージ発生ユニットは以前から3連符を再生するために用意していたので、対応するSTEPにおいて「再生スピード倍率=2」に調整して、パッセージの再生を行うことが出来る。

Kyma7では以前のようにDurationの調整によって、連続するKeyDown信号をスキップすることが出来なくなった。レガートを表現するためには、後続するKeyDownのSTEPをオフに設定しつつ、Velocityを最大値に設定しなければならない。

今回の改装では、BassSequencerの操作を簡略化するために、VeocityとDutyCyclesに同一のValueを設定することにした。 以下が1STEP分の記述。

{((( !v01 * ((!tempoFlashR nextRandom abs gt: 0.2 ) * !RandBass)) vmax: 0) * !RandBass) + (!V01 * (1 - !RandBass))}

STEPのビートに合わせてイベント発生の確率を操作することで、より手弾きに近い表現が得られるように調整を行い、フレーズ毎のオン・オフの選択を自動化して、ランダムにフレーズを紡げるように工夫している。 



posted by Yasuski at 14:15| Symbolic Sound Kyma

2016年03月18日

AnalogSequencerの仕様変更について

以前、KymaXでマトモに動いていたAnalogSequencerの挙動がkYMA7では怪しくなっていて、

http://www.mbiraski.com/audio/testSeqOnKyma7.aif
http://www.mbiraski.com/audio/testSeqOnKymaX.aif

本来はレガートでつないでいた部分のSTEP毎にクリックが発生(上段の波形)している。

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Forumで質問を投げたところ、SSCからこのような回答があった。 

One recent change in the StepSequencer is the addition of the KeyDowns parameter field. What you have as KeyVelocities should probably be moved into the KeyDowns field.
Another change is that the StepSequencer no longer voice-steals on each step (allowing for an event to "ring" or decay over the several steps if there is no new KeyDown on that step). One way to emulate the old behavior in the new version would be to set the Polyphony of the StepSequencer to 1 (rather than 2), setting the KeyDowns field to 1, and using the old method of using the KeyVelocities for switching stages on or off. That would be closer to the old behavior.

結局のところは「仕様変更」ということで、KeyDownの信号をコントロールするには記述するデータをArray化しなければならない。 これを行わずに従来のやり方を踏襲した場合は、Step毎に必ずクリックが入る。 

このクリックを無くすには、ドライヴする音源のエンベロープをコントロールするオブジェクトのゲートを !KeyVelocity * (1- !KeyDown) asLogicValue で操作する一方、AnalogSequencer の DutyCycle の値は "1”で統一、エンヴェロープに送るトリガーの頭を KeyDown フィールドに Array を組んで設定する。

音量のオンオフはVelocityフィールドで行う。 

例えば、4stepで ― x・ のようなフレーズを表現する場合には、KeyDown フィールドにトリガーがオンになるタイミングとして 1001 と記述しつつ、Velocityフィールドには、出音のタイミングを設定する 1101 と記述する。

Gate入力に記述した !KeyVelocity * (1- !KeyDown) asLogicValue  は、!KeyDownのタイミングによって、リセットを掛けている。

http://www.mbiraski.com/audio/simulateTheOldStyleAnalogSeq.aif
http://www.mbiraski.com/audio/analogSequencer.mov
posted by Yasuski at 11:26| Symbolic Sound Kyma

2016年03月12日

StepSequencerの挙動について

今週はKymaの StepSequencer (AnalogSequencer)というオブジェクトをいじっているのだが、どうも Kyma7 ではコレの仕様変更が行われたらしく、どうやってもマトモにレガートを演奏することができない。 

レガートの設定は、DutyCycles というパラメータを介して行うのだが、この値を 1.0 にすると次のステップで送られてくる Gate 信号を無視して、音符をつなぐことが出来るはずだ。

例えば、{1 0.9 0.5 0.5} と4ステップの設定を行った場合、−・・というリズムが出力される。 0.5 の部分の刻み方で、音符の長さを表現するのだが、これが何故か ・・・・ といった出力になってしまうのだ。

最初はサンプルファイルの再生が期待通りに動かず、トリッキーな方法で対策を行っていた。 が、さすがにコレは怪しいと感じてオリジナルの回路の動作を検討したら、昔動いていた筈の回路がおかしなことになっていた。 

その後、いろいとろ試してみてはいるのだが結果を出すことは叶わず、Kurt に問い合わせを投げることにした。 

返答は時差があるので速くても今晩遅くになりそうだ。
posted by Yasuski at 15:04| Symbolic Sound Kyma

2016年03月07日

AnalogSequencerのReTrigger設定について

AnalogSequencerを用いて、

analogSeq.jpg

オシレーターなどの音源をコントロールする場合、DutyCycleをステップ毎に設定して、−・・−・ といったようなレガートを含むフレーズを刻むことができる。 音源側のGate入力には、トリガー信号として !KeyDown を記述する。 次のStepとレガートしたい時はDutyCycleを最長の 1.0 に設定すれば、Step毎のタイミングで入力されるトリガー信号は無視される。 

一方、リズム音源などのサンプルファイルの再生にAnalogSequencerを使用する場合には別の考え方が必要で、特にインターフェイスをオン/オフのスイッチに簡略化した場合に問題が生じることがある。 

ParameterFieldの水色の部分は、RealTimeControl=!HotParameterを扱える。AnalogSequencerの特定のパラメーターにはステップ数分の設定を書き込むことが出来るが、全ステップに同一の値をアサインする場合は、数値を1つ記述するだけで良い。 また、計算や動的制御が必要な場合は、例示した画像のように式を{}(Curly Braces)で囲んで記述する。 

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AnalogSequencerはステップごとにGate信号を吐いていて、これをキャンセルするには先の例で示したように、DutyCycleを最長に設定すればよい。 ただ、リズム音源など音源数が多くなるオブジェクトを製作する場合、DutyCycleを個々の音源に設定するのが面倒で、インターフェイスをステップ数分のスイッチで済ませてしまう場合がある。 この場合のAnalogSequencer側のDutyCycleの設定は 1.0 未満の固定値となる。

つまり、サンプル再生オブジェクト側では、Step毎にAnalogSequencerから発せられるKeyDownの信号を常に受信することになるのだが、特にリズムを細かく設定した場合、隣接するサンプル再生音が途切れる現象が発生してしまう。

これを回避する方法はサンプル再生オブジェクトのGate入力にVelocity信号をアサインすればよいのだが、連続するステップを入力した場合にVelocityでは再トリガーが掛からず、レガート状態となってしまう。

この問題を解決するためには、Velocity信号にKeyDown信号を反転したものをANDすれば正常なトリガー信号を生成することが出来る。この場合、KeyDown信号のDutyCycleは 0.01 と最短に近い値に設定すればよい。

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posted by Yasuski at 10:29| Symbolic Sound Kyma

2016年02月22日

VJソフトの音声入力に8CHオーディオの信号を入力するメソッドの備忘録

理想はPC8台でプロジェクター8台を駆動する形なのだが、それは財政的に無理なので、シングルPCでどこまで多チャンネル入力に対応出来るか、その可能性を探っていく。

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VJソフト側では、音声入力をFFTして信号のピークを検出したものを映像の制御に反映させているのだが、入力信号は2chに制限されている。 

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この仕様に多チャンネルの信号を対応させる方法を考慮した結果、入力毎に周波数変換を行って帯域分割した信号を合成することを思いついた。

具体的な方法としては、遊んでいるCapybaraDSPを使用して、8chの入力信号の周波数変換と帯域分割の処理を行う。 要はヴォコーダーのような構造で入力信号のスペクトルを1/8に圧縮して、トラック毎に周波数のオフセットを掛けたものを、シングルchにミックスして送り込む形になる。

一方、受け側が信号をステレオで処理しているのかどうか仕様に怪しいところがあるので、この点を今一度精査しておく必要がある。 ざっと見た感じでは、モノミックスしたものをFFTしている雰囲気なので、送り側としてはシングルchに8ch分の帯域分割した信号を送り込むのが現実的だろう。

問題はレーテンシーで、遅延時間が50msを超えると画像との同期が外れて不自然になってしまうので、現実的にどのあたりまで処理時間を抑えられるか実験を行わなければならない。

実用面の観点から、Capybara側にはADAT信号を受けるハードウエアを増設すると、信号のやり取りが楽になりそうだ。

その後、Capyにスペアナを仕込む実験を行ってみたが、シフトした信号のファンダメンタルの扱いが判らず、作業は停滞状態となった。 次に思い付いた案は、ヴォコーダーの帯域分割方式を使って周波数をシフトする方法だったが、こちらもオブジェクトの仕様上パッチングを行う感覚で単純にエンベロープをシフトすることは難しいようで、実現にはなんらかのトリックが必要となる。

で、一日思い悩んだ結果、発想を転換して各入力を単なるトリガー/制御信号と割り切ることを思いついた。

Screen Shot 2016-02-22 at 2.12.15 AM.png

まず、8ch分の入力ソースを大雑把にフィルタリングしたものをEnvelopeFollowerに通して制御信号を取り出す。

次にホワイトノイズ源から中心周波数をオフセットしたフィルターで音声信号を切り出し、それを先に生成したEnvelopeFollowerのコントロール信号とVCAで出力を制御する。

オフセット値はご覧のように適当だが、巧くやれば均等にバラけた波形を生成できるはず。

Screen Shot 2016-02-22 at 2.16.42 AM.png

ちなみに、DSPステイタス的には楽勝な内容なので、Capyを制御信号生成専用で使うのはかなり勿体無い感じがする。

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DSPの消費が少ないので、各chの音量データをmidiに変換して出力する方がスマートかもしれない。 その場合は、chあたりに配置する複数のBPFに仕込む周波数帯を工夫して、スペクトルが推移する様を表現することを目指す。

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この状態で音声入力は全部死ぬけど出力は生き残るので、シンセ音源専用のデバイスとして使用するのもアリ。

以上の考察から、Capyを音源兼アナリシス用のデバイスとして現行システムに組入れるには、入出力のADAT化が必須となりそう。
posted by Yasuski at 04:04| Symbolic Sound Kyma

2016年02月11日

MountaiLionへOSをアップデートした

今年に入ってからは、マルチオーディオ演奏システムの改修・動作原理の復習を行っているところだが、そろそろフィジカルを含めたコントローラー系のリファインに入る時期かもしれない。

純正のiOSアプリはアップデートがなく、不満がある使い勝手が更新されていないので、Lemur等を使ったオリジナルのインターフェイスの整備を行うことになる。 

フィジカル系では、これも不満の多いRocktron/AllAccessの全面改装を行う予定だが、物理系(スイッチングシステム)の稼働試験が未了。 テスト用の治具開発から行うというのはちと精神的なハードルが高いが、改造物件を「バラしたまま放置」というパターンに陥る可能性があるために、作業開始を思いきれない状態が続く。

一方、音楽用の基幹ラップトップのHDDを専有する400GBもの不可視読性ファイルの所為でいろいろと不便が出てきそうなので、(枯れた技術好きでない人らにとっては何を今更な感があるだろうが)思い切ってOSを MountaiLion にアップした。

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とりあえず、メインの音楽アプリは動かせたが、今日から他のアプリとの互換性を確かめていく予定。

で、Timelineを走らせてみたのだが、Kyma側のコンパイラには何の変更もないはずなのに、何故かDSPの消費がMax値を超える状況に陥った。 

仕方が無いので、先の改修で行った逆転再生のテクニックを使って、再生系に無駄な構造が残っていた”プレイバックE”にダイエットを行った結果、ナントカ消費を95%以下に抑えることが出来た。

MountaiLionにOSをアップデートした結果、Youtube用のLiveStreamingアプリを走らせることが出来るようになった。

Screen Shot 2016-02-12 at 4.08.41 AM.png

ついでにResolumeArenaの実験を行っている。

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現時点でこのアプリのFFT入力は2chなのだが、8chの入力が可能になれば、面白いことが出来るかもしれない。

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blogの右サイドにリンクを埋め込んだのを聞いているが、Ustreamよりも明らかに音の分解能が上。 音声圧縮のコーデックが違うのだろう。

posted by Yasuski at 23:56| Symbolic Sound Kyma

2016年02月09日

録音時間→BPM換算型マスターループ生成オブジェクトの改良

TapTempoスイッチを長押して短いループを録音出来るトラックの、テンポを算出して他のトラックを同期させる機能の改良を行う。

まず、改良前のシステム上でプレイバックした状態を数時間放置する実験を行ったところ、マスターループの同期が外れることを確認した。これは、予想された現象ではあるが、要は端数で切り捨てたBPMデータが蓄積されて、同期ポイントがズレることが原因。

解決策は簡単で、テンポ確定後に最初に録音したループ再生オブジェクトにテンポ算出機構から出力される強制同期信号を追加するだけ。

同期信号のパルス幅は1ms以下なので、人間の感覚では気になるレベルではない。

ついでに、改良したマスターループ生成オブジェクトのプレイバックに、逆転再生機能を追加した。

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FrequencyのParameterFieldに負の値を入力することで、再生ピッチは逆転方向となる。

VCSのダイエットを行った結果、パラメーターの追加が可能になったので、逆転再生機能をPlayback"C"チャンネルにも追加しておいた。
posted by Yasuski at 21:27| Symbolic Sound Kyma

2016年02月06日

VCSの非表示について

KYMAのオブジェクトにVCS表示をさせない機能が追加されていたので実験してみたところ、5%程ではあるがDSPの消費を抑えることが出来た。

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Panningの表示など、実用上あまり実装する意義が無さそうなパラメーターを削ることで、音声処理をはじめ余裕ができる可能性があるので、非表示の幅を広げてみるのも一案か。

その後、表示専用に配置していた不要なVCSを撤去し、PanningControlの波形を三角波からノコギリ波に変更して実験を行った。 懸念していた不連続面のクリックは確認されていない。 

KymaのPanは-1.0から+1.0の間で360度の定位をコントロールするが、VCSで定位を表示していた時は-1.0と+1.0(定位は同じ)の数値を乗換える過程でクリックノイズが発生していた。

この現象を回避するために、PanControlに出力数値が極大・極小値で折り返す三角波を使用していたが、今回はこれを変化の方向が変わらないノコギリ波に変更している。
posted by Yasuski at 09:24| Symbolic Sound Kyma

2016年02月04日

本日の改修ポイント

ランダム・サンプル再生系に設置した、乱数発生オブジェクトのパラメーター選択のルールを、録音時間準拠に改訂した。

Screen Shot 2016-02-03 at 7.26.23 PM.png

現状では、フルスケール120秒を30秒単位で区切って、パラメーターの数列選択の幅を可変しているが、今後は区切りを細かくした結果発生するランダム再生パターンのチューニングを行っていく予定。
posted by Yasuski at 00:32| Symbolic Sound Kyma

2016年01月27日

ランダム再生パート(Rec E)の改良

ランダム録音再生回路、"Rec E"のパラメーター、再生開始ポイントを8から16に、再生時間を16から32種類に選択項目を増やした。録音限界のフルスケール120秒に対して、倍率1/128から1/4までを対応させている。

システムをフリーランさせて実験を行った結果、フレーズサンプリングでオブリガードが帰ってくるコール・アンド・レスポンス雰囲気を狙った用法上の観点からすると、短いループが頻繁に現れる今の傾向はあまり効果的ではなく、さらなるチューニングが必要だ。

トリガー入力のタイミングでnextRandomに数値を吐かせた結果をサンプル読み出しのルールに反映させているのだが、公平に機会が分配されている32種類のループデュレーション設定に、長めの再生時間を選択し易いように「重み」を付けるべきかもしれない。
posted by Yasuski at 08:30| Symbolic Sound Kyma

2016年01月16日

サンプルループ同期用タイミングジェネレーターの改装

AudioHologramのサンプリング・プレイバック用の同期パルス源には、デューティーサイクルの可変が可能なパルスジェネレーター、pulseTrain を使用している。 

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これまでは、デューティーサイクルを極限まで切り詰めて同期用のスパイク波を発生させていたが、この方式はパルスの間隔が大きくなると、それに影響されてスパイクのパルス幅が変化してしまうという欠点があった。
 
実際、ループのデュレーションが20秒ほどの場合に問題は発生しなかったが、ループが40秒を超える辺りから小節頭のリセット時にシャックリのようなビートの空白がリズムトラック上に生じ始めた。 

この現象を回避するため、GraphicEnvelopeを使ったパルスジェネレーターでリセット信号をドライヴする方式にオブジェクトを改変することにした。

Screen Shot 2016-01-16 at 4.24.19 PM.png

スパイクのデュレーションは任意の長さに設定出来るので、パルスジェネレーター側はそれよりも長いタイミングのGATE信号を発生させれば良い。 極端な比率のデューティーサイクルは誤動作の原因になっていたが、安定したスパイク信号を発生出来るこの方式によってリズムトラックの精度が向上した。

その他の改良点:

Bass音源をRunさせた時、偶に超高音が再生される誤動作を防止するため、FVC の前段に4Eまで音階の帯域を制限するLPFを追加した。 

Screen Shot 2016-01-16 at 4.25.33 PM.png

また、数値へ変換した後の過大な値はエラーであることが確定しているので、こちらにも min:0.05 を使ったリミッター (Fs 22kHz x 0.05 = 1.1kHzとなる。適正値は0.0453514739229025) を設定しておいた。

Screen Shot 2016-01-16 at 4.25.50 PM.png

視認性の向上のために、同期確認の表示を0.5秒間固定するオブジェクトを追加で実装した。

タイミングコントロール回路を改変した後、Percussion再生オブジェクトの重畳再生プロテクトが短いループ間隔に設定した場合に効き過ぎて、サンプルの再生を受け付けなくなった。 Gate入力フィールドにsetReset:を追加する対症療法で、小節頭でトリガーを受け入れられる状態にリセットを行うようにして問題は解決した。

あと、ハード面の不具合が発生していて、部屋の電灯をオフると何故かシステムが停止してしまう。 Firewireでチェインされている機材の電源周りに寿命が来ているのだろうか?

追記:

ダイエットを行う為に、pulseTrainのDutyCycle可変のチェック・ボックスを外してシステムを組み直してみたが、タイミングコントロールが上手く行かず試みは失敗に終わった。

動作試験のためにTimeline上のSound(オブジェクト)を個別に展開したところ、旧い構成のものは最適化を進言されることがあった。 いまのところ、オプティマイズを進めた結果に違いは見られないが、消費が抑えられる可能性があるので、ダメ元で個別にラインを再構成した方が良いかもしれない。

電源の不具合に関しては、メインとは別系統でACを引っ張っているContinuumFingerBoardが怪しい。

追記2:

ランダムに再生ポイントを選択するサンプラーオブジェクトのトリガー発生頻度を改良して、短いパッセージのフレーズをまんべんなく再生できるようにした。

これは、マスターループの尺が長くなるに連れてランダム再生サンプラーが沈黙しがちになってしまう現象に対応したもの。 マスターループに関連付けていたランダム再生のトリガーを、別のトリガー発生ユニットと付け替えることで、ランダム再生の頻度を個別のパラメーターでコントロールできるようになった。

旧式のオブジェクトは、一度コンパイルしただけでは修正されないようで、展開後にアイコンの位置をいじる等、何らかの形でオブジェクトの内容を変更したものを上書きする必要があった。 いまのところはメイン・ループの改装を行った程度のレベルではあるが、修正によって最適化が行われた結果、全体のDSP消費量を5%程度抑えることに成功している。
posted by Yasuski at 08:29| Symbolic Sound Kyma

2016年01月12日

nextRandomを使ったフィルイン機能の実装

kymaのリズムトラックシーケンサーにフィルイン機能を追加した。

Screen Shot 2016-01-13 at 11.29.50 AM.png

スネア・トラックの小節末3step分の設定にBeatアタマのタイミングで値を更新するnextRandomを加える事で、演奏がランダムに変化するようになった。

当初はabsで負の値を排除していたが、これを外して下限値を設定した方がより自然なダイナミクスを得ることが出来た。

{(!a01 * (!step00 nextRandom)) max: 0}

!a01は32分割されたステップのスイッチ。!step00のタイミングで、ランダムな数値が生成される。max:0で、負の値を排除している。

AudioHologram関連のシステムを構築して今年で15年になることに驚く。 Kurtのアドバイスでシステム構築をTimeline上に移行したのは2002年頃だっただろうか。 アプリのメジャーヴァージョンアップデートを迎える度に根本的な改装を何回か行っているが、直近のそれは2014年の2月だった。 依然として、アナログ的な「緩い動作精度」は解決できておらず、今後解消すべき大きな課題だ。
posted by Yasuski at 14:22| Symbolic Sound Kyma

2015年05月26日

Pacaranaの動作温度限界

WiFiの不調など、連日不安要因がてんこ盛りな今回のライヴだが、これもヤバそうな案件。

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70度を超えると、強制的に電源が落ちるが、それ以前にチョロチョロと不具合が発生する。

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緊急対応策として、ラックへの取付ネジを外してボディーをフローティングさせて温度を下げているが、空気の流れをコントロールするための大型ファンの追加が必須となる。
posted by Yasuski at 13:12| Symbolic Sound Kyma

2015年03月29日

KYMA 4.5との出会い

FutureMusicというイギリスの音楽雑誌の片隅にKYMA(Ver.4)の記事を見つけたのは確か96年頃だと記憶している。「変わったGUIを持ったソフトだな」というのが第一印象だった。

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当時、Virtual Synthesizerという代物は一般にはまだまだマイナーな存在で、大手楽器メーカーから販売されているものは殆ど無かった。 一部研究用のアプリケーションがMacの上で走っていただけで、それも楽器としてリアルタイム運用に耐えうるものではなかった。 

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会社で接続したWebで検索を掛けて情報を収集したところかなり面白そうな素材だと判ったので、メーカーSymbolicSoundにFaxで問い合わせを行ったところ、1週間程してサンプル音源を収録したカセットテープが送られてきた。 これが、とても面白い内容で、訳の分からないサウンドが大量に入っていた。

kyma-handmade.GIF

「こんな事が出来るんだよ」という事例がテンコ盛りで、当時の既成概念から逸脱したそのサウンド・キャラクターは凄く魅力的だった。

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その後、円高の影響もあって気安く見積もりをだしてもらったが、$10、000を超える金額にはさすがに躊躇してしまう。 使い物にならないリスクを冷静に判断して一旦購入を諦めたものの、年明け早々にDSPがアップグレードされるというアナウンスと、更なる円高を追い風に入手を決意した。 機材の到着は、ハードウエアが受注生産だったためか、2ヶ月ほど待たされた後の97年3月14日だった。

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梱包を開いた後、スタートアップのテキストを元にソフトウエア(Ver.4)とインターフェイスカードのインストールを終え、無事起動することがでた。

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が、、、、コンピュータの素人には手に負えないアプリである事が徐々に発覚する。なかなか音が出せないのだ。半時間あまり格闘した結果は、カラスの「カア!」という鳴き声だけで、こっちが泣きたくなった。 アンチョコは450ページもある怪物で、当然ながら記述は全て英語。ひとまず動作の確認は出来たので、気を取り直して真面目にマニュアルを読む事にした。

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KYMAはDSP BlackBox CAPYBARA と Windows/Macintosh マルチプラットフォームのソフトウエア、PCとデータをハンドリングするためのインターフェイスカード、以上3点で構成されていた。 インターフェイスはNuBus、PCI、ISA、PCMCIA(後にFirewire)とメジャーな規格を殆ど網羅していて、自由にホストPCを選択出来るのが特徴だった。自分の場合は 8100/100AV のユーザーだったので、まずは NuBus Interface Card を購入、翌年にはモバイル用途を考慮してPCMCIAカードを追加することになった。

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KYMA は SmallTalk というプログラム言語で作られている。この言語は JAVA のように仮想マシンを介してホストPCの上で動く。プログラミングを行った後にデータをコンパイルし、BlackBox 内の DSP に転送して発音する。 コンパイルに要する時間はCPUの処理能力に依存するので、ストレス無く作業を行うには演算機能が高いPCが必要となる。各オブジェクトは画像のようなアイコンで表現されていて、これらのパーツをつなぎ合わせて音響システムを構築していく。

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当初はPowerbook/2400でライヴに臨んでいたが、コンパイル時に要する時間は半端ではなく、演奏直前に発生したロードエラー等の突発事故に対応するには無理があった。 PCカードはCardBus仕様ではないため、転送速度はPCIカードに及ばず、巨大なサンプルをDSPに転送する場合は注意が必要だった。 

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その後、非力なPB2400では心もとない状況が続いたため、最終的には処理能力の高いPowerbookG3/292を導入している。 なお、2003年度にアップグレードされたKYMAXではPCMCIAカードへの対応は停止されてしまった。

98年9月にアメリカAESショウで新型ブラックボックスCapybara-320が発表された。Capybara-66は56002という旧世代のDSPを実装していたが、発表当時(96年)からそのパワーを疑問視する意見があったことを記憶している。 新たに発表されたCapybara-320は、ベーシック仕様で4基のMotrola56309をマザーボードに実装しており、基本システムで旧Capybara-66上でDSPを5〜7枚拡張したものと同等の処理能力があった。DSPカードはマザーボード上に最大12枚まで増設が可能。各カードにはDSP2基とRAM48MBが実装されていた。

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アプリケーションのヴァージョンは発表時点で4.6だったが、次期アップデートのVer.5からはタイムライン機能がサポートされ、より柔軟性のあるシステム構築が可能となった。ハードウエア・アップデートはDSPのみならず、4ch analog/degital I/O (最大拡張時8ch) House Sync,BlackBurst, LTC, VITC 各I/Oポートの装備と非常に充実した内容で、マルチチャンネルI/Oへのアプリケーションの対応はVer.5からとアナウンスされていた。

残念ながらCapybara320は最新のKyma7では認識されず、KymaXの最終ヴァージョン、6.90までの対応となった。
posted by Yasuski at 08:04| Symbolic Sound Kyma

2015年03月26日

Kyma7@2年前に旧ヴァージョンで製作したTimelineFileを実行する

Arpeggiatorを3種類実装した旧いTimelineFileを試しにKyma7で走らせてみたところ、黒魔術を行使するまでもなく、全く問題無く動作した。

Screen Shot 2015-03-26 at 3.17.02 PM.png

旧ヴァージョンではDSPの分配が破綻していた、もしくはファイル自体が開けなかったと記憶しているが、これは良い方向の進歩といえるだろう。

現在、サンプラー系とBPMをチェイスするシーケンス系オブジェクトの総入れ替えを行っているところだが、BPM準拠でタイミング・コントロールを行う仕組みへの大転換によって、Master系のパラメーターが激増しており、これがDSPの消費増の原因になっている可能性がある。

この時期に製作していたTimelineはシンセ音源を充実させているヴァージョンなので、生音重視となった現在使用中のTimelineとはかなり出音の印象が違う。 オプティマイズの作法が変わったことの影響もあるのだろうが、Radiusを動的制御していたBlur機能を削ったことが主因と思われる。

作業中に、GlobalControllerのリンクが勝手に外れる現象が多発しているが、原因は不明。 VCSに怪しげなパラメーターが追加されている時は要注意。
posted by Yasuski at 15:14| Symbolic Sound Kyma

2015年03月22日

Kyma7@MultiGridの限界

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8chのマルチチャンネル環境でパン・コントロールを行おうと画策しているが、再生可能なトラックは6ラインが限界だった。7ラインからはDSPの分配機能が働かず、確実に破綻する。 メモリー共有をオンにしてみたが、状況にあまり変化はなかった。

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VCSのバグは修正されていた。

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iPadではこのように表示されるが、MotorMixとの連携はない。

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トラックの切り替えはVPN経由でRemortDesktopを介さないと行えないが、肝心のアプリがバグっているようだ。

Screen Shot 2015-03-17 at 8.26.41 AM.png

バグが発生していた旧ヴァージョンで作成したファイルは修正不能なので、新環境下で一から造り直す必要がある。
posted by Yasuski at 22:57| Symbolic Sound Kyma

2015年03月16日

Kyma7@MultiGridを試す

今日は、Kyma7 の MultiGrid なる新機能を試してみた。 

Screen Shot 2015-03-17 at 2.39.30 AM.png

Pan 設定のパラメーターが 2Dpan という形で Radius コントロールと習合されているのが目新しいが、これはとても使い易い機能だった。

Screen Shot 2015-03-17 at 6.30.38 AM.png

で、この 2Dpan の要素を分解してみたところ、

Screen Shot 2015-03-17 at 6.33.02 AM.png

展開された要素が Pan&Angle (パラメーター)だったというのが解せないところである。 

Screen Shot 2015-03-17 at 6.33.24 AM.png

Pan は Timeline 上でいう Radius とか Distance に近い機能が割振られているようで、 Pan の値をゼロにすると、定位感が無くなって出力には同一の信号に割り振られる。 Pan の値を ”1” (kyma で扱うデータのフルスケールは”1”となっている)に近づけるに従って、緩やかにスピーカーの乗り換えが行われるようになる。 

一方、定位の設定は Angle で行っているようだ。 試しに Timeline 上に音源を配置して Angle と Pan に機能を割振ってみたところ、予想通り距離感(マルチスピーカーではスピーカー間の音の滲みのこと)を変えることは出来なかった。

Multigrid では旧来とはパラメーターの名称が変わっているのか? 今ひとつ解せない現象なので、この件は SSC に質問を投げることにしたが、実験の過程でVCSの要素を分解するとMultiGrid自体が再起不能になることが判明した。

Screen Shot 2015-03-17 at 6.36.12 AM.png

MultiGrid では、その他オブジェク間の乗り換えをBPMのタイミングに準拠して、時設定をプリセットできるようで、これはライヴで VCS をコントロールするときにかなり便利な機能である。 Timeline では、PromoteToMaster というデータバス的な用法を使用して、トラック間のコントローラーを統合しているが、これを MultiGrid で実現出来るのか、現時点では不明だ*1

Screen Shot 2015-03-17 at 7.24.40 AM.png

ただ、MultiGrid では個々のオブジェクトを DSP に処理分配するタイミングをイジれないので、DSP の増設を行わずに AudioHologram の Timeline を移植するのは無理だろう。

*1 最初は、コントローラーの共有方法が判らずに戸惑ったが、mgdファイルのホームウインドウの上段真ん中にあるアイコンから設定が可能なことがわかった。
posted by Yasuski at 19:37| Symbolic Sound Kyma

2015年03月12日

Kyma7@BPM同期システムのデモ

AudioHologramのTimelineに実装した BPM 追従タイプの Sampler/各種エフェクトのデモを収録した。



録音系オブジェクトで BPM をチェイスするのは IndexedSampler の二種で、

Screen Shot 2015-03-15 at 5.36.05 AM.png

Indexを手打ちする方式と

Screen Shot 2015-03-15 at 5.37.39 AM.png

BPM 準拠で16分割された再生ポイントを自動設定するオブジェクトがある。

Screen Shot 2015-03-15 at 2.44.15 AM.png

このうち「手打ち」方式のオブジェクトでは、再生タイミングを「マニュアル・トリガー」とビートに追従する「チェイス・ビート」の切替が可能となっている。

同時に AM Moduration や DelayTime、Arpeggiator 等のタイミング設定は、自動的に BPM の変化に追従する。

Screen Shot 2015-03-15 at 2.37.21 AM.png

こちらは、BPMをコントロールするためのオブジェクト。 Tapスイッチ4クリックからテンポを算出する。 

SensBPMをオンにすると、Tapスイッチを使ってフレーズ・サンプリングを行うモードになる。 BPMはループ長から自動的に算出される。

BPMは、Numericスイッチで数値入力に切り替わる。
posted by Yasuski at 20:57| Symbolic Sound Kyma

Kyma7@VCSのリデザイン

Screen Shot 2015-03-12 at 10.07.04 AM.jpg

ステップ・シーケンサーのステップ表示を個別のオブジェクトからラジオボタンに変更した。

WS000123.JPG

その他、モード選択用に設置していたフェーダーを、垂直タイプのラジオボタンに置き換えている。

WS000124.JPG

変更前はこんな感じだった。

10481958_914206285276497_7718869717912933811_o.jpg

残念ながら、現時点ではiPadアプリにラジオボタンが反映されず、ブラックアウトする模様。

Screen Shot 2015-03-12 at 3.01.22 PM.png

Kyma7では、VCSのWedgetTypeの選択肢が広がった。

Screen Shot 2015-03-12 at 3.01.43 PM.png

レイアウトは、このタブでコピーする。 コピーする度にファイルサイズが巨大化するので、コピーは必要最小限にすること。

Screen Shot 2015-03-12 at 3.01.58 PM.png

ArrangeタブでCleanUpを行うと、無条件にアルファベット順に並べ替えられてしまうことに注意。
posted by Yasuski at 15:37| Symbolic Sound Kyma