2019年05月14日

ID-292にLaVoixskiを内装する

動かなかった小型筐体用基板のパーツを差し替えて試験を行うことにした。

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まずは、1ch分のパーツを交換して様子を見る。 怪しいのはオシレーターの回路上でカップリングを行っていたコンデンサーで、これの値を間違えていた可能性がある。

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実際、不調の原因はコンデンサーの実装ミスで、470pFのところに間違えて47pFの部品を取り付けていた。
部品を交換した後、小型筐体用シングルボード仕様の4オシレーター分の発振と

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D-FFによる復調を確認できた。

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次に、ケースにボードを実装してチューニングを行う。 今回は、ID-292に基板を取り付けて周波数を測定した。

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Pitch側とVolume側でズレの大きさが異なるが、取り敢えずドリフトの大きなVolume側のリファレンス・オシレーターに220pF、ドリフトの小さなPitch側に30pFを追加して様子を見る。 

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最終的にリファレンスオシレーターの修正に追加したCの最適値はPitch側が100pF、Volume側が180pFだった。

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接点の劣化したVolume側のコネクターの調子が悪く、これは交換する必要がある。

ロジック回路は何故か調整できないVolume表示LEDの挙動を除いて概ね良好だったが、特定色の発色がおかしい。 原因は追加したRの実装場所の間違いで、「赤」に電流を流す電流を調整するRを適正な値に差し替えなければならない。 音声のチェックは、6pコネクタへの配線が外れた為に、この時点ではお預けとなった。 

新しいヴァージョンの基板に対応するようにファームを書換えたが、何処かにバグが潜んでいるかもしれない。

LowerLEDの発色問題に関しては、OrangeとLavenderのポートアサイン(物理)の間違いと判明した。 UpperLEDは赤が強すぎるので、抵抗値を多少大きめな値に変更すべきか。 

Volume側の設定がどうやっても上手く行かない問題は、MCUを交換した後も解決せず。 トップのActivationSWのLEDが点灯しないのは、部品側に問題がありそうだ。

その後に行った作業の過程で、2年以上前に組み上げたID-292のガワは度重なる試作の失敗の過程で配線の疲労が酷く、断線が頻発しだした。 

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アンテナの結線が怪しく、部品を交換するかコネクタの接続方法を変更してやり直すことを考える。 コネクターのヤレが酷く試運転どころの話ではなくなってきたので、これを機に補器周りの配線を一新することにした。

LEDの発色問題は完全には解決しておらず、抵抗値の検討という現物合わせをしているが、同様の問題が他の基板でも生じていることから、回路設計に根本的な瑕疵が存在する可能性が高くなってきた。 ケースへの実装例が増えて、合理的に配線を取り回す方法がわかってきたが、それにしてもかなりの高集積が要求されるために実装が難しい。

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LEDの色味は個体差が大きいので、事前に発色をチェックすべきかもしれない。 色味の問題(緑が異様に強い)は、ダイオードの実装ミスが原因と思われる。 ダイオードの順方向電圧を抵抗の代りに使用しているために、選択をミスると輝度が大きく変わってしまう。 基本、値の低いダイオードは青LEDの専用としている。

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hfeのバラ付きが懸念されたチップを新しく購入したものと交換した後に周波数を確認したが、Pitch側のリファレンスの周波数が高いほうにドリフトして調整不能になった。 修正には22pFを追加しなければならなかった。 が、実際はこれでもギリギリで、ベスト値は33pF辺り。

発振器の調整後にとりあえず片チャンネルから音を出せたが、左右ともにセンシングがメタメタなのが謎で、やたらとポルタメントが掛かる調整不能な状態に陥った。

そういえば、新型機の開発当初は同じような状況にハマった覚えがあるが、取り敢えずは最新のファームからFTM関連とEMAの設定値を移植するのが手っ取り早い対策だろう。

残り2つのDACはデータラインのアサインをミスってる公算が高いので、ロジアナで信号を確認する。 

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アナログ・スイッチ/ディストーション系は問題なく動作していた模様。 これが動けば相当インパクトがあるので、なんとかモノにしたい。

出力波形を確認したところ、MAX5717の片方からの信号が途中で消えていることが判明。天麩羅ハンダの可能性を考えて、怪し気な箇所にハンダを盛り直した結果、全チャンネルからの出力波形を視認できた。

が、ディテクターの動作がおかしい。 稼動状態にあったスケッチからの移植もアウトだった。 なにか根本的な原因があるのかもしれないが、とりあえずセンシングの周波数を落とす方向で対応をすすめる。

音源関連のソフトウエアは問題なく動いているので、ディテクターさえちゃんと動けば超小型テルミンが完成する。 実験に使っている電源ユニット(LiFe)からのノイズが問題を起こしている可能性があるので、電源をAC駆動の安定したものに変えて実験を行うべきか。 製作時のハードルはDACからアナログ系にあると思っていたのだが、予想外のポイントでトラブルが現出している。

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なにかポカをやっている可能性があるので、怪しいオーディオクロックを調べたところ、10kHz以下と論外に低い周波数が出力されている。 まずは使い回した部品が怪しいということで、FPGAの焼き直しを行ったが、結果は変わらず。

消去法で可能性を潰した結果、水晶発振子とPLLの辺りが非常に怪しい。 PLL601はよく使い回している石だが、それほどヤワではない。 怪しいのは水晶で、原発信は確認できたものの、PLLの入力レベルが異様に低い。 

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水晶発振子をアクティヴェートするには1番pinに10kを介して電圧を印加しなければならないのだが、どうもこの部分の配線がおかしくなってしまっていたようだ。 SMDの水晶発振子は取り付けが難しいパーツだが、実装時に失敗をやらかしていたということになる。

今更水晶を引っぺがすのも辛いので、ジャンクと化したSMD水晶の上に耐熱両面テープを使って新しい水晶発振子を追加することにした。

マトモなオーディオクロックを供給したところ、今までの苦労がウソのようにディテクターが稼働した。

ということで、最小サイズのテルミンが誕生したが、これは足掛け2年の成果でもある。

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限定10台位の規模で量産してもよいが、ケースとVRの手配で総数が決まる。

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運用上の経験から、VRは右側上下に配置するのが正解。 あと、シャフトには「ノブ」を付けない方が扱い易い。 これは不用意な扱いをした場合に設定が狂い難いのと、制御が楽という二重の体験から得た回答だ。  ただし、Copal系のVRはシャフトが金属なので接触時に受ける影響が問題になってくる。

断線が怖いので、内部のアンテナ線は直付が推奨となるだろう。
posted by Yasuski at 04:25| LaVoixski