制御波形 (LFO) のエッジの部分で出音にノイズが出現するパターンは、グリッチと似ている。
原因として考えられるのはPWMに行った可聴帯域外への発振周波数の変更しか思い付けず、周波数をより低い値に再設定して様子をみることになった。
まず、オリジナルの設定から周波数設定値の逆算を行った結果、16bitフルスケールの65535に設定した場合の発振周波数は約2289kHz、また、発振周波数を20kHzに設定する場合の数値は7499となった。
ちなみに、トラブル発生時に設定していた数値 4000 に対応する周波数は約37.5kHzで、これは流石にオーヴァースペックが過ぎた。
数値を変更しながら試験を行った結果、20KHz ≒ 7500 では完全にノイズが解消されず、倍の設定値 8000 から漸増した結果、最終的には設定値 10000 ≒ 15kHz で折衷することになった。

PWMから放射されるノイズに関しては、DACを物理的に分離することで逃げられるのだが、ID-292のようにギリギリの実装を行っている場合は別のアプローチを探さなければならなかった。
ソフトウエア側でハードウエアの処理能力と折衷できるポイントを探す一方、折衷を要求される原因は「パラメータを突っ込み過ぎた」結果なところもある。 最終的には何処かの(ハードウエアを含めた)機能を削ることになるのだろう。
何れにしても、動作が不安定になるポイントが発生してしまうので、ユーザー側はそれを回避する方向で、音色の設定を行うことになる。
追記:
LFOの波形を読み出すWavetableのアドレスを uint16_t でキャストした結果、グリッチ・ノイズをほぼ消滅させることが出来た。

追記2:
暫定で、PWMの周波数を20kHzまで上げている。
