2022年10月31日

LaVoixski@オシレータの調整を行う(その2)

オシレータの出力トランジスタ回路の改造計画は、ゲインを稼ぐことが出来ずに失敗に終わった。

実験の結果、発振周波数を下げる手段が現実的と思われる。

現状を確認するために、Volume側に指定しいたオシレータにPitchAntを接続して様子を見ている。

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測定の結果、リファレンス側の周波数を更に5〜10kHz程下げることになった。

Volume用のオシレータはさらに発振周波数を下げる方向で再調整を行うが、周波数は250kHz前後となる予定。
posted by Yasuski at 16:01| LaVoixski

2022年10月30日

LaVoixski@オシレータの調整

配線材をループにして発振器の周波数を測定した。

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結果、Volume側のリファレンス・オシレータが発振していないことが発覚したが、回路を精査しても原因がわからない。 片方だけの回路が不良というのが怪し過ぎるので、念の為にチップを確認したところ、間違えてMPQ6100Aを実装していることを発見、これをTHAT340に交換したところ、正常な発振を確認できた。

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オシレータ間の周波数を測定すると、リファレンス/アンテナ間の誤差は40kHz程で、これはVRTで調整が可能な周波数レンジ12kHz/20kHzを越えている。 リファレンス側に周波数を下げるためのCを追加して調整することになるが、Cの値は40pF程度を想定していた。

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結局、Cの追加は40pF程度では収まらず、Pitch側に100pF/Volume側に220pFの追加で、差分を解消できた。

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次に、MCUのGPTに入力するディテクタの波形を観察したところ、何故かPitch側の信号にグリッチが現れている。

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ディテクタのデータとクロックの信号入力を逆にしてみたが、

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デューティーサイクルの極性が変わるだけで、アップエッジのタイミングでカウントを行う限り、あまり影響は発生しないと思われる。

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原発振の波形を比較したところ、Pitch側のレベルが低い。 つまり、リファレンス側とのレベルのミスマッチがグリッチが発生する原因のようだが、解決法が見つからない。

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追記:

波形の整形を行っているCMOSインバータはフィードバック抵抗とグランド電位に分圧抵抗を挿入する方法でヒステリシス値を設定しているが、如何せん入力値が低過ぎる。 要はレベルの問題なので、オシレータの出力バッファとして使っているNPNトランジスタのエミッタフォロワを廃止して、エミッタ接地の増幅回路に変更すると問題を解決できる可能性がある。

矢印2箇所の部分でプリントパターンをカットして、電源&コレクタ間にRを追加し、コレクタをC24に繋ぐ改造を基板に施す。

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根本的な解決方法としては、オシレータの発振周波数を下げる方向で検討を始めている。

MPQ6100Aと比較したTHAT340のhfeは、カタログスペック上の性能差は余り無い風に見えるのだが、

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実測値は下手をすると1/2以下になるので、油断はできない。

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このトランジスタには、アンテナが接続されたオシレータをドライヴするパワーが不足しているのかもしれないが、300kHz辺りに壁があるのではないか。 それ以上の周波数では急激に出力が低下する感触がある。 

現在、時定数を決定するCに330pFを仕込んだVolume側のオシレータの発振周波数は300kHz前後だが、この値をPitch側に設定し、Volume側は560〜680pF程度の容量に変更する。その場合の発振周波数は200kHz程度に落ち着くだろう。
posted by Yasuski at 21:16| LaVoixski

LaVoixski@THAT340を使用したオシレータのテストを行う

とりあえず、THAT340を使用したオシレータの発振を確認出来た。

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左側がオシレータのエリア。この時点では、間違ってMPQ6100Aを実装していたが、事前のチェックでなんとか事故は避けられた。

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トランジスタアレイを使ってAnt/Referenceのオシレータ・ペアを組んでいる。 測定の結果、THATはMPQよりもコンプリ度が高く、オシレータの特性はより均一に近くなる筈だ。

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VolumeAnt側の周波数を測定している。こちらは最低周波数。

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VolumeAnt側の最高周波数。 周波数はコントロールノブで調整している。

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Volume/PitchAntの周波数。 マージンは十分に確保できている。

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PitchAnt側の最低周波数。

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PitchAnt側の最高周波数。

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Pitch側の調整可能な周波数レンジは12kHzとなった。

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Volume側の周波数レンジは20kHzと十分な値を示している。

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リファレンス側オシレータの発振は、電波の放射が行われないために現時点では未確認。 アンテナ接続側とレンジ内に周波数を寄せる調整を行うには、電波が微弱なファレンス・オシレータ側の測定を行う方策を練らなければならない。

測定時に発生する不慮の事故を防止するために準備を万全に行わなければならないが、作業の効率を考えた場合、設計時に予めSMA端子を使った測定ポートを設定したほうが良いかもしれない。。
posted by Yasuski at 12:21| LaVoixski

2022年10月23日

LaVoixski@プッシュスイッチのLEDをRGB仕様に改造する

秋月で入手した小型照光プッシュスイッチのRGB化を行った。



スイッチの動きが渋いが、なんとか形になっている。

素材の仕様はこんな感じで、、、

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RGB_LEDのアノードコモンは、スイッチ端子の片方と接続している。 

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リターン・スプリングと端子の絶縁には、薄いプラスチックシートを円形に切ったものを使用した。 また、LED周辺の配線を保護するために、LED全体を瞬間接着剤でコーティングしている。 被覆線とのクリアランスを確保するためにボタンのクリアパーツにスリットを入れるなど、加工の行程が多くなってしまったのが反省点。

全体的に動作が渋く、配線材の選定を含めて改良の余地がある。

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スイッチの動作はクローズドで”H"の正論理となるので、、、

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現在プログラム側でクローズド"L"に設定している極性を変更しなければならない。

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追記1:

チップLEDの対角線上の端子、”R/B”をオリジナルのLEDの脚に接続している。 ポリウレタン線の接続先はアノードコモンで、これはスイッチの片方の端子に接続する。 ボタンとの干渉が発生しないように、オリジナルLEDの脚に添わせる形で配線を行っている。

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逆サイドの画像。 左側空き端子は”G”で、これからポリウレタン線を使ってボディー外側まで配線を引き出す。 引出し孔は、0.5φのドリルでスイッチ端子の外側に開ける。

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バネと端子間の絶縁には熱収縮チューブを使用する。

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破砕したLEDのレンズを見付けたので、これを適当に組み込んで完成。 

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破壊したLEDのレンズを使用して光源の拡散を目論んでみたものの、レンズの癖が出てしまっている。

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レンズの効果で光源が収束していることが判るが、逆方向にレンズの配置を行うべきだったか。

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2回めの試作で、製作行程のメソッドがほぼ確立した。 接点を浮かす微小バネを紛失して代替品を見繕う不要な手間が掛かったのが今回のマヌケ事案だった。 幸いバネの在庫を発見したので、これを半分に切って代用している。 結果、バネのレートが上がってプッシュ感が若干改善されたが、その為に毎回バネを交換することはないだろう。

今回は、電子工作的には造りが細かいだけで、それほどの技術を必要としない製作だった。 需要がありそうな物件だと思うのだが、何故かメーカーはこのようなアイテムを作ろうとしない。

追記2:

試作3個目。 

勿体ないのだがLEDをバッサリと断首して”R”/”B”を接続する端子に加工する。

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今回製作している試作品では、バネのストッパー兼絶縁体に半透明なウレタン樹脂からダイヤモンド・ホールソウを使って切出したパーツを試用している。

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これが良い感じに点光源を拡散できているので、今後はこの方式を採用することにした。

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レンズの代わりに、乳白色の半透明なウレタン板を加工して作ったパーツで光を拡散している。

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光源がいい感じにボヤけている。

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赤は特に輝度が高いので、光が拡散している様子が判り易い。

ハンダ付けによる端子の加熱で生じるLEDの断線事故を防ぐために、ボディーとの接点をエポキシ系接着剤で固めて、銅線の温度変化を緩やかにする対策を施している。 

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温度を管理した状態で予め端子に結線を行えば安全マージンが上昇するが、完璧を期する為にはLEDとの接続に融点の高いハンダを選択すべきかもしれない。

追記3:

試作1号機/2号機に、ウレタン・レンズを追加した。

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試作2号機をバラしたところ、バネが消失するわLEDがモゲて仕舞うわで、代用バネの捜索とLEDの交換に小一時間も費やすことになった。

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今回は、ボールペンから取り出したバネを半分に切って代替品とした。 オリジナルのLED端子はギリギリまでカットしないと、クリアランス不足でバネが固まってしまうことが判明している。
posted by Yasuski at 01:11| LaVoixski

2022年10月21日

LaVoixski@ArpeggiatorでPitchFixedModeのトリガーを行う

FixedPitchModeの発動時(トップスイッチを3クリック)に、アルペジエータが演奏するループの先頭のタイミングでピッチをディテクト&固定する機能を思い付く。 



現在トリプルクリックで起動するピッチ固定モードを応用することで機能の実現が可能だが、問題はUIの構成だ。

FixedPitchMode の起動条件は、LCD で step の現在位置を表す関数 csrPoint を参照する。 

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root note の pitch は、csrPoint が1stStep のポイントでサンプリングを行い、2ndStep 以降から arpPattern が一巡するまでの間固定され続ける。

当初はswitchによる条件分岐を組もうとしたが、

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予想通りメモリ管理が破綻した。 メモリの消費を抑える対策として、switchによる切り替え機構を端折って、Arpeggiatorのスタートアドレスのタイミングでピッチを拾い、次のSTPEから固定する方式を試している。

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アルペジエータの非起動時にピッチのセンシングが行えない問題は、条件分岐を追加設定して解決することができた。

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posted by Yasuski at 17:05| LaVoixski

LaVoixski@ID-292型adat出力モデルのプリントパターンをリファインする

DACやアナログ信号処理系の回路を全面的に撤廃した結果、シンプルな回路構成になっている。

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音声出力のフォーマットは、内部処理を32bitで行ったオーディオ・データの下位8bitを無視した24bit左詰めとする。

アナログ回路を制御していたD2/D32/D38は外部機器のコントロールを考慮して、adatエンコーダのUSER0からUSER2出力に接続している。
posted by Yasuski at 07:22| LaVoixski

2022年10月16日

LaVoixski@DC入力ポートとLCDの設置を行う

adat出力専用機から6pスイッチを取り除き、DC入力にリプレイスした。

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LCDの配線にはリボンケーブルを使用する。

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ケーブルの順番がややこしいのは、高速でデータを通信するラインを隣接させないための工夫で、SCL(2/赤)とSDA(4/黄)の間にV+(3/柿)を挿入している。

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実際の配線はこうなった。

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ボディーとのクリアランスはなんとかなりそう。

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TOSLINKのVRTと干渉する部分を削っている。 これは、VRTを本来想定していたPCBの表側ではなく裏側に設置したために発生した齟齬。 旧い設計に基づいて加工した筐体を、新しく設計したシステムに転用する際に発生しがちな問題。

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丸ピン型コネクタ配線のすっぽ抜けを防止するために、シングルポートで接続する箇所には「ダミーポート」を準備している。

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DAC搭載機のフロントパネルにLCDを取り付けた。 こちらの接続にもリボンケーブルを使用することになるだろう。

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posted by Yasuski at 21:39| LaVoixski

2022年10月15日

LaVoixski@adat専用機の試作(その4)

adat出力専用機の基板を組み立てている。

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相変わらず、回路の仕様変更に追いつけずに基盤の配線をいじっている。 今回のはまだマシな方だが。

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このICはadatエンコーダで、在庫していたディスコン品が死亡する事故があった要注意物件なのだが、今回マウントしたのは現行品。 故に、このICに起因したトラブルが発生することはないだろう。

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posted by Yasuski at 12:07| LaVoixski

2022年10月13日

LaVoixski@VCOの周波数を設定する

過去に組み立てた機体から回収したVCO回路のC(VCOの周波数を観測しながらCを加算していった)の値を実測した結果、リザルトは680pFだった。 

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このバンクとペアになるアンテナ側の値は330/680pF、もう一組の方は150/330pFの組み合わせだった。

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VCOに使用しているトランジスタアレイの測定を行った結果。 まずはPNP側から。

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PNPで発振回路を構成している手前、誤差が気になる。

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バラクタの特性は5Vの印加で1:10、3.3Vだと1:5程度の変化量になるようだ。

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一方、NPN側に誤差は認められなかった。

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基板の裏側でCの値を微調整できる設計なので、とりあえずはこの暫定値で回路を組むことになる。

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追記:

ついでに旧いIC(ディスコン品のMILスペック)を測定したところ、hfeに予想外のばらつきが認められた。

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簡易測定器の精度を考えても、これは結構大きな誤差と思える。

追記2:

ID-292版のVCOに使用しているトランジスタアレイをリプレイスしたことを失念するといった信じられないミスが発覚したので、手元に在庫が存在しない THAT340 を急遽発注することになった。

THAT340.png

THAT340のNPN/PNPトランジスタは、MPQ6100とは異なり「プッシュプル回路」を構築する前提でpinの配列が行われている。

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MPQ6100のディスコン対策でTHAT340にリプレイスしたPCBを製作したものの、THAT340の方が何時の間にかディスコンになるという不手際が失敗の遠因だが、過去にデザインした基板を調査したところ、DACをPCM5102に対応させた時点で部品を入替えていたことが判明している。 

Screen Shot 2022-10-13 at 22.49.22.png

念の為、手元に生き残っていた端子配列を加工したTHAT340を測定した結果を以下に示す。

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hfeが低めに出ているので、VCOの特性はそれなりに変化すると思われる。

なお、adat出力仕様のPCBは、従来どおりMPQ6100を使用できる。

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ジャンク山から発掘したpin配置を改造済みのトランジスタ・アレイ(2個目)の測定値は以下のようになった。

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やはりhfeは200前後になるようだ。

追記3:

現在手元にあるadat292基板の配線は設計が旧く、LCDの接続をSPI0に想定していなかった。
 
ロータリーエンコーダに接続されているポートD11とD12はLCDとの接続に使用するため、D11→D27 / D12→D31 に配線の修正を行う必要がある。

adat292pinReplacement.png

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posted by Yasuski at 00:40| LaVoixski

2022年10月11日

LaVoixski@adat出力専用機の試作(その3)

adatを実装したID-292系列の基板は、旧型FPGAの端子配列に準拠している。

adat292_b.png

adat292_a.png

従って、使用するプログラムのヴァージョンは現行のものよりも旧い6.0(実際は6.99)になる。

MCUのpin配列は以下の通り。

Screen Shot 2022-10-11 at 10.42.48.png

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コンパイルを行う際に、GFXライブラリの端子配列を書き換えなければならない。

Screen Shot 2022-10-11 at 10.52.23.png

アナログ回路の切り替えを行う端子の状態は、adatのUSER0/USER1に反映される。

Screen Shot 2022-10-10 at 21.41.41.png

TOSLINKの出力ICの直近に、回路図で指定されたパーツを取り付けた。

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VCOパートの組み立ての進捗状況。 VCO周りがほぼ完成している。

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チタンパイプのVolumeAntを分割組立方式に改造した。

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トルクが掛かるM5サイズのネジ切り作業はかなりの難物で、チタンパイプとビットの焼き付きを心配しながらアンテナの湾曲部をクランプして行った。

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posted by Yasuski at 11:01| LaVoixski

2022年10月10日

LaVoixski@部品の回収と再実装を行う

廃止した基板から回収した部品を試作基板に再利用している。

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サブチャンネルの出力を直接ドライヴするOp-Ampには、高電流出力タイプのLM8261を配置した。

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また、廃止した個体に付属していた試作アンテナの再加工を順次行っているが、バイスを使って鋭角に曲げ加工が行われたものは、修正が効かずに折損する可能性が高い。 その場合は治具を使ってRを再加工することになるが、尺が足りなくなった直線の部分にM5のネジを切って材を継ぎ足す手当を施している。

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posted by Yasuski at 17:56| LaVoixski

LaVoixski@adat出力専用機の試作(その2)

ボディーを組み始めた。 極初期型を流用しているために、VRの配置はボディー上面のみとなる。

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ID-292版の回路構成を復習しているが、、、

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今回採用する光出力はTOSLINKなので

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ドライバICの必要は無く、8.2kΩとパスコンを設置するだけ。

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基板を仮組みして、ボディーに設置した補機類とMCUのクリアランスを確かめたところ、とりあえずはクリアできているようだ。

現時点では実用化を達成出来るかどうか微妙なところだが、高価な6pコネクタやDAC周りのアナログ回路が不要になる分だけ、材料費を抑えられるところにadatの魅力がある。 フルデジタルで音声回路を完結してしまえば、ユーザー側に再生音質の好みを選択する決定権を投げられる。 adat方式はUSB機器で発生しがちな相性の問題がほぼ解決される点も良い。

実質的な問題は、adatと仕様が合致するTOTX(ディスコン品)の価格がどんどん上昇しているところにあるが、TOTXの単価<DACやアナログ関連の部材費なので、この関係が逆転するまではadat方式が持つ価格面のアドヴァンテージは揺るがない。

電源をUSB接続とすれば更なる簡略化を狙えるが、端子の構造的な仕様によって機器の耐久性が決定されてしまう問題が立ち上がってくる。

究極はUSB-Audio機器として認識させるのがベストな手法だが、残念ながらTeensyに採用されているMCUでは24または32bitを4chで出力するプロトコルはサポートされていない。 
posted by Yasuski at 02:09| LaVoixski

2022年10月05日

LaVoixski@旧式なアンテナの構造を改装する

極初期に製作したVolumeAntに整形を行った。

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製作した治具を使って、湾曲部のRを大きくしながら、オフセットを掛けた先端を、ボディー側に寄せていく。

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アンテナを曲げ始めた初期の頃は治具無しで曲げを行っていたのだが、当然ながら正確さは期待できない。 Rの歪が大きな部分には、万力を台座にして修正を行う必要があった。

元のシェイプはこんな感じだった。

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真鍮パイプは固くて加工に力が要るが、アルミ材と比較して修正を行い易い点が試作に向いている。

次にPitchAnt側の加工を行う。 長尺のエクステンションを1/2に分割した後、新しい断面にインサートを挿入し、ネジを切ってSMA端子を組み込んだ。

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今回の作業では、相対する端子を交互に少しずつ締めていく方法で、配線に掛かるテンションを出来るだけ相殺する工夫を行っている。

午後からは、PitchAntのSMA端子をGFRPのガイシ側面に移動する工作を開始した。 作業を行う過程でSMAの径にフィットするダイヤモンド・ドリルが見つからず、最終的には接着剤でギャップを埋めることになった。

この方式の欠点は、ガイシの直径(GFRP棒の直径)によりSMAプラグのマチが決まってしまう点で、これは接合部の強度に影響する。

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新規に PitchAnt. を製作する場合、アンテナ・ロッドはガイシの側面に挿入する形になる。 この形式の長所は{ガイシの}円筒の長さを調節してSMAプラグのマチを自由に設定出来る点で、SMA端子の接合部はそこそこの強度を確保している。

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旧いデザインの PitchAnt. 側が持つ弱点はアングルの付いたSMA端子で、パーツを圧入した箇所には半田による補強が必要だった。 が、それでも半年あまり使っているとクラックが入ってアンテナが折れることがあった。

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このような構造の接合部は脆弱なので、、、

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最終的には、GFRP製の基台そのものをアングルとして使用する方式に設計を変更することになった。
posted by Yasuski at 18:26| LaVoixski

2022年10月01日

LaVoixski@ID-292版adat専用機の試作

ID-292の4機目。 このVR配置はスペースに余裕ができるので、余っているSAKAE製のものを1個使用出来る。

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Toslinkの送出デバイスTX174が視認できる。 手前左側のVRがSakae製の5回転VR。

実は初代のボディーを転用したもので、ボディートップにVRが配置されている。 

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ボディー下部にはadat用のTOTXが設置されていて、今回はアナログ出力回路を実装せずにadat出力のみを扱う予定。 SakaeのVRはサイズが大きいので、VRを上下に配置出来ない。 Toslinkは外部のDACに直結する。出力数は4〜6chを予定している。

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AlesisのDACは不良品が多いので今回の実装は見送って、デジタル出力のみとする。 よって、回路はかなりシンプルになる。

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ID-292のボーディー(3機目)にスリットを削ったあと、フロント・パネルにUSBジャックの実装を行った。

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posted by Yasuski at 00:00| LaVoixski