2020年08月05日

試作中のテルミンで発生した電源損傷の原因が判明する

試作中のテルミンで発生した電源損傷の直接的な原因は、マイクスタンドのネジとVRに接続された端子の短絡によるものと判明した。

不調だったオシレーター基板の調査を行った際に、基板上に設置した端子の側にサービス性の向上を狙って新たなオフセットを不用意に付加したのだが、その結果元々ギリギリだったクリアランスの余裕がなくなってしまった。 マイクスタンドが正常に取り付けられた場合に問題は生じないが、ネジ込み不良でスタンドの先端が動いた場合にクリアランスのマージンが失われ、その結果「短絡」が発生していた。 

前回のトラブルは、このズレがLowerPositionのエンコーダを押すことによって生じたのだろう。

先程、トラブルの元凶と判明した端子の取付角度を変更する対策を行った。 一方、アンプのグランドラインの不安定さは依然として解消されておらず、楽器の音質がイマイチ安定しない。 

やはりアンプからの電源供給に拘らずに楽器専用の外部電源を使用して、アンプには別個オーディオラインを接続する方法を考えた方が良いのかもしれない。 簡単なアンプの改善方法として、本体に手を入れず6pin接続のDIボックスを製作し、フォン端子を直結できるラインを増設する手法を思い付いた。 近々これを試してみる予定。
posted by Yasuski at 08:20| LaVoixski

2020年08月04日

DaisyDuino

GitHubに新たな項目が新設されているのを発見した。

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https://github.com/electro-smith/DaisyDuino

Arduino IDEでスケッチを試してみたが、コンパイルは問題なく通るようだ。

DaisyPOD関連のライブラリを改装して、

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ロータリーエンコーダを複数個展開できないか試す予定。

posted by Yasuski at 04:40| DaisySeed

2020年08月03日

多重故障から発覚した鉛フリーはんだの耐久性について

テルミンのLowerEncoderのプッシュスイッチを押した途端に電源が死亡するという謎トラブルが発生、電源の破壊に引きずられたのか、FPGAがついでに死亡するという最悪の事態に発展した。

取り急ぎ、代替基板の製作を行うつもりだが、破壊の原因が不明なのが大きな不安要因だ。

検査の結果、直接的な原因と思われたRotaryEncoder/VCO基板に問題は発見できず、原因の究明には時間が掛かりそうだ。 PLL関連のパーツとMCUは無事生き残った模様だが、もしかするとMCUの端子が過電圧で死亡している可能性もある。 過去に何回かMCUが破壊された原因は、FPGAの損傷から誘発された結果なのかもしれない。

ほぼ丸一日を費やして故障したテルミンの修理を完了したが、多重故障のお手本と思われるケースに遭遇するのは貴重な体験故、修理の経過を備忘録として記録しておく。

謎の電源バーンアウトでご臨終となったMCUボードをストックしてあった基板&部品で再建した。通電後のmidroSDを読み込む過程は、LEDによるチェックポイントの表示を見る限り問題なくクリア、制御系も正常に動いている風なのだが、、、何故か全く音が出てこない。VCOのセンシングも行えておらず、何処か根本的なところで失敗を仕出かしている可能性が高い。

試しにオシロスコープで出力波形を確認すると、Pitch側のオシレータが停止しているようだ。アンテナに手を近づけても反応が全く無く、念の為に行ったアンテナの導通チェックでいきなりの断線を確認。原因は、度重なるコネクタの増し締めによるハンダの疲労と思われる。以上が最初に発覚した故障ケースその1。

修理したアンテナを本体に繋ぎ直し、スペアナでオシレーターの発振を観測したところ、ディテクターから正常な差分の発生を観測出来た。が、依然として音が出る気配は無い。試しにDACボードをテスト用のものに載せ替えて確認してみたが、依然として不具合を解消出来ず。

FVCによるオシレーターの差分が検知不能ということは、オーディオクロックそのものが怪しいとまずは考えるべきで、MCKが接続されているD19をオシロスコープで観測すると、何故か1kHzというへんてこな周波数を検知した。

オーディオクロックの不良が明らかになったことで、関連するパーツの中で実装が怪しいSMDパッケージのX'talユニットをチェックした結果、ハンダ不良が疑わしいポイントを2箇所見つけた。怪しい部分を再加熱して導通を確保した後、クロックの発振が正常になった。 その後、FVCの動作を確認。 以上が故障ケースその2。

やっとDACから音声を出力出来るようになった、、、と安心したのもつかの間、何故か音が1chしか出てこない。不具合の原因は明らかに物理っぽいのだが、故障の原因と思われるファクターを潰すつもりでソフトウエアのバグをチェックしてみたが、やはりこちらに問題はなさそう。

「物理原因」といえば、表面実装の電解コンはハンダ付けの不良が発生するケースが多い印象がある。該当する出力ラインのOSコンをチェックすると、これが見事な天麩羅ハンダで音声信号系の断線はこの部分で発生していたことが判明、接合をやり直してひとまず正常化に一歩近付けた。 以上が故障ケースその3。

これですべての問題が解決された筈だったのがOP3が出力されない問題が浮上、あからさまにアンプのセッティングが怪しく思われたので、アンプの入力に正しい設定を行った後にOP3の出力を確認した。 本件は故障とは違うケースだったがアンプのセッティングが勝手に変わっていたのが不思議というか不気味だ。

今回遭遇したケースでは多重故障の影響で原因を絞り込むことが出来ず、延べ時間20Hあまりを掛けて問題を解決しなければならなかった。 諸々のトラブルが発生した直接的な原因は「衝撃と腐食に弱い鉛フリーはんだ特有の症状」が集積したものと判断している。

本件は、特にライヴ演奏等の移動による酷使を想定した器材の信頼性が、経年劣化により著しく低下する可能性を示唆している。 鉛ハンダの使用が禁止された以降に生産された機材にはなんらかの予防措置を行うべきなのだが、対象が広過ぎるためにその実行は難しい。

ちなみに、航空宇宙産業等の過酷な運用環境が想定されている製品には鉛フリーはんだの使用が禁忌となっている模様。

http://sma.jaxa.jp/TechDoc/Docs/JAXA-JERG-0-043C_N1.pdf
posted by Yasuski at 08:57| AudioElectronics